育成5位の西野勇士投手がドラフト1位の前田健太投手に投げ勝つ、強いプロ入りの意思を持っていた投手

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 千葉ロッテvs広島の交流戦では、PL学園から2006年のドラフト1位でプロ入りし、球界のエースなった前田健太投手と、新湊高校から2008年の育成ドラフト5位でプロ入りした西野勇士投手の投げ合いとなった。

 前田投手は初回にタイムリーヒットで2点を失うも、その後は落ち着きを取り戻し7回まで無失点、しかし8回にヒットと四球で押し出しで1失点するなど良い投球と悪い投球がハッキリしてしまう。結局8回を完投して6安打5奪三振5四死球で3失点だった。

 対する西野勇士投手は3回までに6三振を奪う力投を見せると、4回からはヒットでランナーを許すも粘りを見せて得点を与えず8回まで無失点、9回に四球とヒットを許して降板するも8回1/3を6安打12奪三振2四死球で2失点、前田健太投手に投げ勝ち5勝目を飾った。

 強豪の新湊高校に1時間掛けて自転車で通い2年生でエースになると、夏の大会では完投するも初戦敗退と悔しさを味わった。3年生の夏は一人で5試合を投げ決勝に進出、しかし決勝では高岡商に2-3で惜しくも敗れ甲子園出場はならなかった。

 182cmの好投手で東洋大など名門大学から誘いがあったが、プロ志望を貫き育成5位で千葉ロッテに入団した。もし東洋大に入学していたら、藤岡貴裕投手の1年後輩となり、昨年のドラフト候補となっていたかもしれないし、東洋大の2部降格は無かったかもしれない。

 東洋大も選手の層は厚く、公式戦で投げる事ができたかどうかはわからない。しかしそれよりも厳しい育成選手としてプロ入りし、4年間も残る事ができたのはすごいことで、5年目の今年に一気にブレークした。

 人生というものは、縁やタイミングなど、正に天の時、地の利、人の和によるものだが、本人の努力と才能があったからこその活躍だと思う。

 また育成枠については、プレーをする場が少なく選手から不満も出ていたという記事を読んだ事もあるが、巨人の山口鉄也投手や千葉ロッテの岡田幸文選手、横浜DeNAの内村賢介選手や国吉佑樹投手などを見ていると、可能性のある制度だと思う。環境面をもっと整備すれば、プロ野球の活性化に大きく貢献するだろう。

 それにしても2008年の千葉ロッテは本ドラフトで5人(ドラフト2位指名の長野久義選手が入団拒否)を、育成ドラフトで8人を指名した。育成5位の西野投手、育成6位の岡田選手が1軍でリーグを代表するような活躍を見せているのはすごいと思う。本ドラフトの5人のうち、4位の坪井俊樹投手は2011年に退団したが、木村雄太投手、上野大樹投手、山本徹矢投手、香月良仁投手は頑張っている。育成から這い上がってきた西野投手、岡田選手に負けない活躍を期待したい。

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