この日、オリックスのドラフト6位、敦賀気比の山崎颯一郎投手が仮契約し、今年のドラフト指名選手115人のうち、プロ入りを辞退した北海道日本ハムドラフト6位の山口裕次郎選手以外の全選手が入団合意となった。
大トリは山崎投手
オリックスはドラフト6位指名の山崎颯一郎投手と、契約金3000万円、年俸500万円で仮契約を交わした。山崎投手はかつて西投手が背負った背番号63に決まった。「自分も西選手のようにステップアップできるように頑張ります」と話す山崎投手への期待は大きい。
山崎投手は188cmの長身右腕として、1年時よりドラフト1位になる器と紹介された。1年秋の明治神宮大会では平沼翔太投手(2015年北海道日本ハムドラフト4位)がいる中で山崎投手も2試合に登板し、九州学院戦では先発も経験した。2年春のセンバツ大会はその平沼投手が5試合に完投して優勝し登板の機会はなかったが、夏の甲子園では2回戦の花巻東戦で平沼投手が失点し2番手として登板すると2回をパーフェクト4奪三振に抑える好投を見せ、その評価を高めた。
その秋の明治神宮大会ではエースとして登板し、創志学園戦で11奪三振1失点完投と力を見せ、3年春のセンバツでも青森山田戦で4安打9奪三振完封も、球速はスカウト等が期待したほど伸びておらず、また打撃が全く良くなくて野球センスを疑問視するスカウトもいた。そして最後の夏は福井大会の初戦でまさかの敗退、最終的な評価ができない状態で高校野球を終えた。
練習での投球や姿勢、1年生からの成長度や打撃、身体能力などから山崎投手の将来性を評価する事になったが、結局、オリックスがドラフト6位で指名した。よく言えば経験十分で実戦派だが、188cmの体があり全国大会も何度も経験し常に期待されたものの、藤平尚真投手や今井達也投手のようなパワーも球速も見せられずに3年間を終えた。
今年指名された選手で最後の仮契約となった山崎投手が、プロでどのような成長や変化を見せていくのか注目したい。
114人が入団合意
115人が指名された今年のドラフト会議で、114人が入団合意した。田中正義投手を中心に寺島成輝投手、今井達也投手、藤平尚真投手、佐々木千隼投手、柳裕也投手、吉川尚輝選手などが注目され、豊作と言われ続けた2016年のドラフト会議、これからいよいよプロでの戦いが始まる。
プロでは支配下枠、1軍枠、そしてレギュラーポジションを争う事になる。またドラフトで指名されなかったり、プロ以外の進路を選択した選手たちも、それぞれのチームでレギュラーを目指す戦いが始まる。そしていつかドラフトで指名されたときには、今年プロ入りした選手を追い越して、いきなりプロでレギュラーポジションを奪うような力をつけていく。
競争は終わらない。
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