東北楽天はドラフト1位で指名した関東第一・オコエ瑠偉選手と、契約金8000万円、年俸1200万円で仮契約を交わした背番号は9。
トリプル3を目指して
オコエ瑠偉選手は背番号9について「3+3+3で9が良かった」と話し、プロではトリプル3を達成することを誓った。担当した後関スカウトは「足の速さ、肩の強さ、身体能力はずば抜けている。将来レギュラーになる力を持っている」と評価している。
オコエ瑠偉選手は東京都東村山市に住み、西武戦沿線で西武ドームからも近いところだったため少年野球時代は西武にファンだったという。特に松井稼頭央選手にあこがれ、2002年にトリプル3、その後メジャーにも挑戦する姿を見ていた。スカウトが指名あいさつをした際にも、トリプル3そしてメジャー行きを公言したオコエ選手は松井選手と同じ道を見ていた。
東北楽天がドラフト1位で指名し、その松井選手と同じチームに入団する事になった。しかも同じ外野手としてプレーをしている。松井選手の動作、プレーなどを間近に見て成長できるし、話を聞くことができる。運命なのだろう。
脅威の走塁を生かすため
オコエ瑠偉選手の特徴は、何といっても走塁力にある。ベースランニングも普通に速いのだが、打球や野手の捕球の動きを見て一瞬で判断できるスピードがものすごい。これにより甲子園でもファースト強襲の2ベースヒットだったり、サードまで一気に駆け抜けるプレーが見られ、またそれは球際の強さとして外野でのファインプレーにも現れて観客を虜にした。
その走塁をファンに見せるためには、まず課題の打撃と盗塁の技術という事になる。特に打撃の課題はまたポイントがたくさんある。松井選手やコーチの指導をオコエ選手がうまく自分に取り込むことができるかが早期に1軍でプレーできるかどうかにつながりそうだ。
スター性十分のオコエ選手、少なくとも2020年の東京オリンピックの時には1軍で主力となって、侍ジャパンでプレーする選手になっていてほしい。
チームメートにも最高のお手本がいる。13年前の2002年。瑠偉少年が5歳のときに、西武でトリプルスリー(打率・332、36本塁打、33盗塁)を達成した松井稼だ。東京・東村山市出身のオコエは、隣接する埼玉・所沢市に本拠地を置く西武ファンだった。幼少期から「西武ライオンズ友の会」の会員になって、西武ドーム(当時)に応援に出かけていた。
「積極的にアドバイスをもらいにいきたい。どんどん聞きにいかないと駄目だと思う」。球団は来春のキャンプで1軍に帯同させる方針。オコエは松井稼の練習方法、技術などを間近で体験する機会を得られる。
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