栗山監督は監督就任時に大谷1位を決意、山田GMも10年に1人の選手

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 大谷翔平選手の入団が決定し、まずは重荷が取れたようでようやく関係者もこれまでの想いを話せるようになってきた。まず、栗山監督は大谷選手についてスポーツキャスター時代に取材をした経験から、監督に就任した時には大谷選手1位を考えていたようだ。山田GMなど球団との意見も一致し、ゆるぎないものとしてリスクを取りながらの1位指名だった。

 栗山監督は昨日の会見で「もっとうれしい気持ちになるかと思ったけど、逆に怖くなった。あれだけの選手を引き受けることになった…その重圧がすごい」と話した。大谷選手を獲得することに成功したが、今度は大谷選手を一流の選手に育てなくてはならない。獲得するよりももっと大きな課題を背負った。

 また二刀流という選手の育成と起用についても「自分の中で漠然とではあるけどイメージはある。二刀流はどこをどうするとか前例がないから、担当コーチと話をしていきたい」とこれから具体化していく必要がある。両方が中途半端になりそうなときは、また大谷選手に決断をさせなければならない場面も来るかもしれない。批判から守るために、また新たな育成プランを行うために、大谷選手は栗山監督の目が届く1軍キャンプに参加することになりそうだ。

 また大谷選手の獲得交渉を行ってきた山田GMは「こんな長い1カ月は経験したことがない。うれしいです」とひとまずほっとした表情を見せたようだ。二刀流についても「ダルビッシュの時も思ったが、球界を代表する選手になると思う」、「打者にしても大切なタイミングが取れるし、球に逆らわず広角に打てる。外野ならすぐにできる。潜在能力は10年に1人の逸材」。と、投手・野手ともにあらためて高い評価を行った。

 球団は新人選手入団発表がすでに終わっていることから、大谷選手の入団発表を単独で行う方向で進めている。クリスマス前後に斎藤佑樹投手と同じようにファンを招いての発表となりそうだ。

日本ハム・栗山監督、大谷1軍スタート構想 - サンケイスポーツ:2012/12/10

  「(入団すると)言ってもらった瞬間、もっとうれしい気持ちになるかと思ったけど、逆に怖くなった。あれだけの選手を引き受けることになった…その重圧がすごい」

 

 日本中が注目した160キロ右腕の決断。固唾をのんで見守ってきたのは栗山監督も同じだった。当初、大谷のメジャー志願を伝え聞いた栗山監督は指名に難色を示した。昨年のドラフトで菅野(東海大)を1位強行指名したが、入団拒否。2年連続で1位指名に逃げられる危険もあり、栗山監督が“安全策”を望むのは当然だった。

 

 しかし、編成サイドは「その年の最も一番いい選手を指名する」という方針を曲げなかった。FA補強に積極的でなければ、大物外国人選手に大金を使うこともない。近年、札幌ドームの観客動員も頭打ちで、球団に財政的余裕がないのも事実だが、可能性があれば、ルールにのっとり「指名」するのが球団の信念。指名前に公表したのもあらぬ誤解を招かないためだった。

 

 交渉では大谷側の心の機微を察し、物心両面でアプローチ。メジャー挑戦表明後に花巻東高などに殺到したバッシングの数々にも「(批判は)大谷君ではなく、われわれが背負っていく」と全面フォローを約束した。その上で大谷が関心を示したのが投手&野手の二刀流。大谷自身も驚いた育成プランを来春2月の沖縄・名護キャンプから着手する。

日本ハム・山田GM「10年に1人の逸材」 - サンケイスポーツ:2012/12/10

 2年連続ドラフト1位の入団拒否を回避し、日本ハムの山田ゼネラルマネジャーは9日、「こんな長い1カ月は経験したことがない。うれしいです」とホッとした表情。「ダルビッシュの時も思ったが、球界を代表する選手になると思う」と断言した。栗山監督が勧める“二刀流”の育成プランについても「打者にしても大切なタイミングが取れるし、球に逆らわず広角に打てる。外野ならすぐにできる。潜在能力は10年に1人の逸材」。ドラ1右腕に期待を込めた。

日本ハム、大谷の単独入団会見プラン - サンケイスポーツ:2012/12/10

 入団が決まった大谷の契約金は1億円(プラス出来高5000万円)、年俸1500万円の最高条件を提示され、阪神に指名されたライバル藤浪と同じく高校生としては破格の待遇となる。背番号も米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)が日本ハム在籍時代につけていた『11』の出世番号が用意された。他の新入団選手は11月22日に入団発表を終えているため、今後、近日中の正式契約を経て、単独での入団発表となる予定。いまのところその日程はクリスマス前後、本人が了承すれば札幌ドームでファン公開のVIP形式が有力視されている。

 無数のフラッシュに浮かび上がった日本ハム・栗山監督は表情を引き締めた。「もっと喜べるかと思ったけど…。喜びよりも責任の大きさがひしひしと高まってきている。去年、監督を引き受けたときも怖かったけど、もっと怖いよ」。指揮官は金の卵を預かる責任感の重さを口にした。

 

 スポーツキャスター時代に、その底知れぬ潜在能力の高さにほれ込んだ。既に、監督就任時には腹の中で「大谷1位指名」は揺るぎないものになっていた。球団サイドの考えも一致した。その決意は大谷が大リーグ挑戦を表明しても変わらなかった。「来てくれると信じて前に進むしかない」。監督自身が3度も同席する異例の入団交渉が実り、ようやく怪物右腕から「お世話になります」の言葉を引き出した。

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