桐光学園が福岡県の招待試合で東海大五と対戦し松井裕樹投手が先発すると5回を3安打1失点に抑え、奪った三振はこの日も10個とあっさりと二桁三振を記録してみせた。
この日は雨が振る中でマウンドの状態を考慮しすべてセットポジションから投球したが、それでも最速146km/hを記録するなど140km/h中盤のストレートで三振を奪っていく、初回に三者連続三振を奪うとその後も三振を積み重ね、5回で10個を記録した。松井投手は「テンポよく投げられ、うまく対応できました」と納得のコメントを残した。6回からはレフトを守り再登板も考慮したが、試合はそのまま6-2で桐光学園が勝利した。
この試合には巨人、福岡ソフトバンクなど6球団のスカウトが視察し、福岡ソフトバンクの山崎スカウトは「直球とスライダーを同じ腕の振りで投げてくる。高校生では打てない」とコメントした。
必ずしも三振を奪う事が良い投手という事ではないが、これだけ三振を奪っていく投手はなかなか見られないだろう。奪三振で言えば昨年のドラフト候補だった則本昂大投手(2012年東北楽天ドラフト2位)が大学野球選手権で20奪三振を記録したが、150km/h台のストレートとキレの良いスライダーが素晴らしく、高めのストレートで空振りを奪えていた。左腕では古くなるが関東学院大だった河原隆一投手(1993年横浜ドラフト1位)が大学野球選手権で1試合17奪三振を記録したが、やはり同じ腕の振りからキレの良いストレートとスライダーを投げていた。
則本投手はプロ入り後、スライダーで三振を奪うと言うよりもストレートのコントロールの良さで勝っている感じがする。河原投手はプロ入り後に制球難を克服できず、サイドスローなどに挑戦し中継ぎで登板していた。
松井投手は高めのストレートと高めから真ん中に入ってくるスライダーで三振を奪うケースもあり、高校生ならば高めを空振りしたり、真ん中のスライダーを見逃して三振を奪える。しかしプロでは内角へのストレートとスライダーが生命線となりそうだが、そこへキッチリと投げられるコントロールが重要になって来そうだ。
今年の投球はその辺も意識している部分もあるが、三振を奪えるので高め勝負も多い。夏に連投で疲れてきてから低めのストレートで失点を防ぐピッチングができるかどうかに注目したい。
昨夏の甲子園で1試合22奪三振の大会記録を樹立した桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手(3年)が1日、福岡県北九州市民球場で行われた招待試合の東海大五(福岡)戦で先発し、5回3安打1失点で10三振を奪った。
初回いきなり3三振を奪うと、ギアを緩めることなく毎回奪三振。「ピンチでは三振を狙っていく」と話していたように、失点した直後の4回2死三塁の場面では6番打者をきっちり三振に仕留めた。松井は6回から左翼に回り、チームは6―2で勝利した。
昨夏甲子園で大会新記録の1試合22三振を奪った桐光学園(神奈川)松井裕樹投手(3年)が、福岡県の招待試合、東海大五戦に先発。5回を投げ3安打1失点、10三振を奪った。
コメント