福岡ソフトバンクのドラフト5位・島袋洋奨投手が仮契約、様々な経験を持ってプロへ

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 福岡ソフトバンクがドラフト5位で指名した島袋洋奨投手が契約金4000万円、年俸800万円で仮契約を結び、プロ野球選手となった。興南高校で甲子園春夏連覇、中央大で1年目から活躍、そして苦しみとさまざまな経験をしてようやくのプロ入りを迎えた。

成功と挫折

 興南高校で春夏連覇をしたエースとして、プロ志望をすれば上位から中位あたりで指名があったのではないかと思う。しかし体が小さく体力的な心配があった事、沖縄の先輩だった東浜巨投手などが東京の大学に進んでいたこと、そして大学で実績を積んでドラフト1位選手となってプロへ、という思いがあったのだと思う。

 大学でも1年目から先発として登板すると、東浜巨投手などとしのぎを削り、1年春には防御率0.99でリーグ2位の成績を、2年春に3勝0敗を記録し、順調に経験を積んでいるように見えた。2年春に左ひじを痛めたものの、復帰してから150km/hを記録するなど、問題は無いように見えた。

 しかし3年春は2勝3敗、秋は2勝6敗と成績は振るわず、特に秋にこれだけ負けた事で、投げるのが怖いと感じたらしい。その影響もあってか4年春にはストライクを投げられない状態になっていた。

 

悲願

 4年春、四死球を連発しフェンスにぶつける球を投げて降板すると、その後も苦しみ0勝2敗。それでもプロのスカウトは元々持っている素質を評価し続けた。

 秋季リーグ、序盤は春と同じような状況だったが、プロ志望届けを提出した。今の自分ではプロ入りは難しいと感じていただろう。しかし過去の実績や140km/h中盤を投げられる力を信じた。なにより高校の時からプロ入りを希望し悲願だった。ここで提出しなければプロ入りの目標は断たれるかもしれなかった。

 そして終盤に好投を見せ約1年ぶりの勝利を手にすると、福岡ソフトバンクがドラフトの最後の指名となる5位で島袋投手を指名した。チームメイトは号泣した。

 

「興南の」から離れられるか

 東浜巨投手だって斎藤佑樹投手だって、甲子園の優勝投手はやっぱり注目されるし、いつまでもファンの中には名前が残っている。しかも春夏連覇のエースだからなおさらだろう。

 しかしその注目がプレッシャーになる事もある。島袋投手は繊細だった。中央大では主将となりエースを期待され、そして自身の目標だったプロ入りと重圧に押されていた。来年はそのプレッシャーからは少し解放される。注目はされるだろうが。

 やはり時間がかかるだろうし、少し良い投球を見せてもそれを続けられるようになるために、あせって1軍で投げる必要は無い。自分の形が固まってから、1軍で投げる姿を見せてほしい。

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