阪神は、東海大相模の吉田凌投手をリストアップしていることが分かった。
今年不調も素質評価
東海大相模の吉田凌投手は、中学時に兵庫北播シニアで全国大会ベスト４、日本代表として世界大会でも戦い、最速140km/hを越す速球などに注目された。東海大相模に入学すると1年時から149km/hを記録、青島凌也投手、佐藤雄偉知投手、小笠原慎之介投手などを差し置いて大事な試合で先発するなど、活躍を見せた。
2年生となった夏の神奈川大会では決勝の向上戦で先発すると、8回2/3を投げて20奪三振を記録して話題となり、甲子園でもリリーフで登板し2回をノーヒット3奪三振に抑えた。しかしこの時に面白いように三振を奪うことができたスライダーに頼る形になり、チームでも同学年の小笠原慎之介投手に背番号１を譲るなど調子はやや下降気味となる。そしてこの春、春季大会では完投したものの球速は130km/h台がほとんどというピッチングになっていた。
昨年の段階で球速も変化球も一級品で、高校生のドラフト上位候補として名前が挙がっており、実力や素材はプロのスカウトも高く評価しており、今年度への成長という面では厳しいものの、状態が戻れば1位クラスという評価だ。
阪神が注目
阪神も地元兵庫出身の選手と言う事もあり、吉田凌投手を注目していたが、この日は球団幹部が「能力の高さは超高校級と聞いている。」と話し、「兵庫県出身という事も魅力の一つ」と話した。
阪神は鳥谷選手が残留して長期契約となり、また昨年のドラフト3位・江越大賀選手も外野で活躍の兆しを見せる。捕手は梅野選手は固定できずに課題と言えるが、一番課題になっているのは投手陣のようだ。メッセンジャー投手が不調で、1年目に10勝をした藤浪晋太郎投手も成長の軌道を描けていない。
昨年は横山雄哉投手、一昨年は岩貞祐太投手と左腕投手をドラフト1位で指名している。まだ活躍は無いものの、能見投手、岩田投手、岩崎投手などサウスポーは将来も含めて頭数が多いものの、右腕投手はカウントができない。
今年は右腕投手がドラフト1位指名の筆頭となりそうで、県岐阜商の高橋純平投手や仙台大・熊原健人投手、富士大の多和田真三郎投手、そしてパナソニックの近藤大亮投手といった右腕投手を注目しているとみられる。その中で調子を落としている吉田凌投手も候補に入り、調子を落としている状況で1位ではなく中位、下位で指名できればという思いもあるだろう。
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