北海道日本ハム・大谷翔平投手、152km/h記録し藤浪晋太郎投手を超えた

北海道日本ハム球団ニュース 2012年ドラフトニュース

 教育リーグの北海道日本ハムvs東京ヤクルトの試合で、北海道日本ハムの大谷翔平投手が2番手として6回のマウンドに登ると、初球にいきなり151km/hを記録、その後も150km/h台を連発すると、2番・川島選手の打席で152km/hを記録した。2回を投げて1安打2奪三振無失点という内容だった。

 昨日、阪神の藤浪晋太郎投手が151km/hを記録、大谷投手はそれを聞いて、自分はしっかり投げるだけ、と話していたが、やはり狙っていたのだろう。初球で藤浪投手に並ぶと152km/hで越して見せた。

 投球内容も抜群の内容だった。高めのストレートで空振りを奪うと、外角低めにも吸い込まれるようにストレートを投げた。打球はほとんど前に飛ばず、飛んでも詰まった当たりだった。松元ユウイチ選手にヒットを打たれたものの、詰まった外野フライが強い風に推し戻されてのレフト前ヒットだった。

 ストレート24球の内、150km/h台は8球、その他も148km/h前後だった。それでも大谷投手は「カウントをとる球は7、8割。追い込んでから打者をけん制する意味で力を入れて投げた。イニング後半で、球速が落ちないことが大事」と飄々と話した。

 縦に大きく曲がるスライダーもストライクゾーンから沈む必殺球だった。昨年1軍で活躍した東京ヤクルト・川端選手、ベテランの藤本選手をこの球で三振に斬って取った。川端選手は「真っすぐは重たそう。ズドンと来る。ゆったりしたフォームで最後まで体が開かない。球の出所も見づらかった。」と話すと、藤本選手も「スライダーは切れも角度もあり縦に落ちる。手も足も出なかった」と話した。

 もう笑うしかない。阪神・藤浪晋太郎投手との対戦が楽しみだ。次のWBCは必ずこの二人が出てくると思った。

 立ちこめる砂煙を切り裂くように走った。午後1時52分、大谷が三塁ベンチ前からマウンドに向かった。6回先頭。「プロ第1球」は外角高めの直球だ。151キロ。楠城のバットは空を切った。フルカウントから内角高めの149キロで詰まらせ、一飛に打ち取った。ついに「投手・大谷」がベールを脱いだ。

 「風の難しさはあったけど、打者の方が見にくいし、真っすぐでどんどんいこうと思った。僕の有利な環境でやらしてもらいました」

 鎌ケ谷市には強風、乾燥注意報が発令されていたが、動じなかった。6回2死から川島の3球目に最速152キロを計測。9日に阪神・藤浪がマークした151キロを上回る球威で、最後は遊ゴロで仕留めた。「直球で押せた。特に右打者(楠城、川島)の外角への直球が良かった」。最初の回は強い風で2度中断があったが、3者凡退に抑えて波に乗った。

 

 7回2死ではWBCブラジル代表のユウイチに初安打となる二塁打を浴びた。「1点もやれない。初球から思い切って投げた」と続く藤本には直球で追い込み、136キロのスライダーで空振り三振。6回の川端も含め左打者からスライダーで2三振を奪った。「左へのスライダーは自信がなかったので次につながる。藤本さんは小学校からプレーを見てたし、対戦できて幸せだった」と手応えを口にした。藤本は「最後のスライダーはキレがあって、手も足も出なかった」と脱帽した。

 

 直球24球のうち、8球が150キロ超だった。「カウントをとる球は7、8割。追い込んでから打者をけん制する意味で力を入れて投げた。イニング後半で、球速が落ちないことが大事」と力を込めた。加藤2軍投手コーチは「初登板としては満点」と目を細めた。

 大谷がマウンドに上がった6回、好天の上空に雲が広がった。鎌ケ谷スタジアムは風速15メートル以上の強風が吹き荒れ、砂ぼこりが上がる。だが、そんな悪天候を吹き飛ばす衝撃の投手デビューだ。

 

 1死後。「投手・大谷」の実力を測るには申し分ない相手を迎えた。昨季打率・298をマークした川端だ。故障で出遅れ、今季初実戦だった。3球目の後に一時中断するほど風が強まったが、集中力は切れない。直球を4球続けて追い込み、最後は縦に鋭く曲がり落ちるスライダー。プロ初三振をヤクルトの中軸を担う好打者から奪った。

 「ストレートで押せたし、自分のピッチングができた」

 

 続く川島の3球目にはこの日最速の152キロを計測。前日に日本ハム戦(甲子園)でオープン戦初登板し、最速151キロをマークしたライバルの阪神・藤浪を1キロ上回ってみせた。全30球中8球が150キロ以上。ただ、花巻東時代に高校生最速の160キロを計測した右腕は満足しない。「カウントを取る球は7、8割で投げた。(152キロより)もっと上げていきたいし(状態が上がれば)ついてくるものだと思う」と涼しい顔だ。

 

 2回1安打無失点。「(突然の悪天候は)打者の方が見えづらかったと思う。僕に有利な環境でやらせてもらった」と控えめながら、打者7人に対して初球は全てストライク。WBCブラジル代表の4番も務めたユウイチに許した唯一の安打(二塁打)も、風に流された不運な当たりだった。

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