巨人、菅野智之投手が7回2安打無失点で9勝目、横浜DeNA・三嶋一輝投手がプロ初完封に105奪三振でリーグトップ

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 東京ヤクルトの小川泰弘投手が11勝目を挙げたが、巨人・菅野智之投手も負けていない。

 巨人のドラフト1位・菅野智之投手は、中日戦で先発すると、プロ最速の150km/hを記録、110km\h台のカーブを織り交ぜて7回2安打無失点に抑えた。完封も狙えそうだったが原監督は予定通りに継投に入り1-0で勝利、菅野投手が9勝目を挙げた。

 これで勝利数はセリーグ2位タイとなり、トップで新人王争いのライバル・小川泰弘投手に2勝差とした。また防御率は2.62として2.70の小川投手を上回った。

 また横浜DeNAのドラフト2位・三嶋一輝投手もこの日阪神を5安打9奪三振に抑えて完封勝利を挙げた。これで4勝5敗とルーキーの上位二人には勝ち星で離されているものの、奪三振数はこの日105となり、103個の菅野智之投手を抜きトップとなった。

 東京六大学の三嶋一輝、首都大学リーグの菅野智之、東京新大学リーグの小川泰弘と、各リーグを代表するエースがプロでも成績を残している。残るは東都の東浜巨投手だろう。東浜投手の復活にも期待したい。

 ダメ押しの1点を必死に取りにいった。8回2死満塁の打席。菅野は、踏み込んで変化球を見極めた。カウント2ボール。ここで、場内が騒然とした。三塁ベンチから歩み寄ってきた原監督に「代わるぞ」と耳打ちされた。7回まで85球。2安打無失点だったが、代打・高橋由が告げられた。

 交代のタイミングは、指揮官の中では予定通りだった。「満塁だったし2ボールになったら(代打)と決めていた」。追加点を取る最善策として高橋由を起用し、結果は投ゴロ。菅野は「毎試合、最後まで投げるつもりでやっていますが、後ろには頼れる先輩がいるので」と救援陣に託し、チームトップ9勝目をつかんだ。

 プロ初完封はお預けも、圧巻の投球だった。「調子がいいわけではなかった」と言いながら、直球はプロ最速タイの150キロ。110キロ台のカーブで緩急を有効に使った。3回には山井のバントを素早く処理して併殺。4、5回も併殺を奪い、7回打者21人で片付けた。「中日は大きいのを打つ打者がそろっているチームじゃない。低めに投げてゴロを打たせようと思った」。援護は1点で十分だった。

 「高校の時は夢のまた夢だった。素晴らしい球場で完封できて一生忘れない」。福岡工で縁のなかった甲子園でプロ初完封を達成。9奪三振で通算奪三振を105とし、巨人・菅野を抜いてリーグトップとなった。

 最速150キロの直球にスライダー、カットボール、スプリットを織り交ぜる。空振りを奪える秘密は投球フォームにある。下ろした左足が突っ張った形で着地。急ブレーキをかけたようになり、その反動を利用して右腕を思い切り振る。中日の浅尾に似ている。左足を折る形がオーソドックスだが、この変則的なフォームが、手元で伸びる直球と切れのある変化球を生み出している。

 前半戦は3勝5敗。「こんな成績で出るのが申し訳ない」と球宴出場に最初は複雑な表情だったが、大きな収穫を手に入れた。同じ新人でリーグ最多の11勝を挙げているヤクルト・小川とのキャッチボール。「手元でグンと伸びる。距離に関係なく、全部思いっきり投げるんですよ。僕も無意識に忘れていた。常に全力でやる姿勢は見習わないと」。刺激を受けたのはグラウンドだけではない。練習後に球場の風呂へ入る際に巨人・坂本が先輩のスリッパを履きやすいように整えていた。「一流の選手は野球以外の姿勢もきっちりしている」と目に焼き付けた。

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