日曜日はルーキー投手の競演となった。
東京ヤクルト・小川泰弘投手は中日戦で先発すると9回を投げきって4安打1失点で完投勝利した。また東北楽天・則本昂大投手は北海道日本ハム戦で先発すると7回2/3を5安打9奪三振で1失点に抑えて勝利した。共にドラフト2位ルーキーとして活躍し、13勝目を挙げた。
また巨人のドラフト1位ルーキー・菅野智之投手も7回を5安打1失点(自責点0)に抑えて勝利し12勝、小川投手に離されず追いかけている。
土曜日の阪神・藤浪晋太郎投手は11勝目はならなかったが、ルーキーの投手がこれだけ勝ち星を挙げるのは本当に凄い事だと思う。しかも則本投手と菅野投手は首位を走るチームの貴重な戦力となっている。ここ数年はダルビッシュ投手だったり、田中将大投手、前田健太投手だったりと高校生出身の投手が活躍を見せていたが、大学出身の投手の逆襲が始まった。
試合前に小川監督から言われた「先のことを考えずに目の前の打者を必死に抑えろ」の教えを守り、4安打1失点で完投。8月3日の広島戦(神宮)以来36日ぶりの13勝目は、球団の新人投手としては59年の北川(国鉄)以来、54年ぶりの快挙だ。「苦しかったけど、何とか勝ちたいと思っていた」と安どの表情を浮かべた。
4試合白星から見放されている間に、広島の前田健に勝ち星で並ばれたが、再び一歩リードした。「(13勝は)通過点だけど、タイトル争いをできるチャンスは少ない。自分のためにもチームのためにも勝ちにこだわってやりたい」と初めてタイトル獲得にこだわりをのぞかせた。
雨天で試合開始が44分も遅れた。7、8回にはマウンドや本塁付近に土が入れられるなど、ペースが乱れてもおかしくない状況だったが、開幕投手も務めた大物新人は動じない。直球は走り、変化球は切れた。5回までに奪った6三振は全て見逃し。球数が多くなった8回途中で降板したが、悪条件の中で新人らしからぬ落ち着き払った投球だった。
98年から昨季までに新人で13勝以上を挙げた投手は、川上(中日)、松坂(メッツ)、上原(レッドソックス)、和田(オリオールズ)の4人しかいない。20勝の田中に次ぐ2番手の地位を確立している右腕について星野監督も「完封してほしかったけど全体的に低く投げていた」と評した。
2回に先頭・マートンの強烈な打球が左腹部を直撃した。「マウンドでは痛い姿を見せたくなかった」とベンチ裏で治療後、小走りでマウンドに戻り、続く新井から3者連続三振と隙を見せなかった。序盤にフォームに力みを感じたというが「リリースで100%に持っていけるようにした」とすぐさま修正する器用さも見せた。
7回5安打1失点。「いい根性をしている。立ち向かったと思う」と原監督。これでチームトップの12勝目。同じ新人でハーラートップのヤクルト・小川とは1勝差だ。「まだこれから続くので、早く追いつけるように」とライバルにピタリと照準を合わせた。
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