済美・安楽智大投手、最速149km/h記録し1失点完投、済々黌・大竹耕太郎投手は11奪三振

高校野球ドラフトニュース 2013年ドラフトニュース

 高校野球センバツ大会、済美vs済々黌の試合は、済美の2年生剛速球右腕・安楽智大投手と済々黌の技巧派左腕・大竹耕太郎投手の注目の投手同士の対戦となった。

 26日の1回戦で152km/hを記録し、延長13回232球を投げていた。150km/hは記録せず球威は1回戦よりも落ちていた。それでも最速149km/hを記録すると、この日も159球を投げたが最後の打者には148km/hのストレートで三振を奪って勝利を決めた。

 また打っても6回に左中間にはじき返すと、外野手が回りこんで捕球したが躊躇無く2塁へ進む2ベースヒットを放つと、8回は2アウト1、2塁の場面で外角ストレートを綺麗にレフト前にはじき返し、痛烈なゴロで左中間を抜けていった。決勝の2得点を挙げるタイムリーヒットだった。

 初回に打球が右腕に当たるアクシデントもあった。赤く腫れ上がっていたらしい。球速も130km/h後半に押さえ、スライダーを織り交ぜての投球、それでも7安打8奪三振1失点で9回を投げきった。

 済々黌・大竹耕太郎投手も7回まで済美を4安打10奪三振で1失点に抑えていた。球速は大体130km/h前後だったが、4回に安楽投手などから3者連続三振を奪ったときには137km/hを記録するなど、ストレートに力があり空振りや見逃しでストライクを奪った。

 昨年夏は初戦の2回戦で勝利も、3回戦で大阪桐蔭に敗れた。冬に打者を打ち取るテクニックを磨いて初戦を突破した。球数を少なくして連投に備えるつもりだったが、この日は奪三振が多く球数も135球と多かった。8回に4本のヒットを浴びて3失点し手破れた。昨年夏につづき3回戦の壁を破ることはできなかった。

 大竹投手は「安楽君は速球で押し、自分は緩急で抑えるタイプ。前半は、速球派にも対抗できるというところは出せた」と話したものの「夏までにもっと球威をつけて戻ってきたい」と話した。3回戦の壁を突破するために、大竹投手の更なる成長が必要だしそれが楽しみだ。期待したい!

 最後まで余力十分だった。安楽のタフネスぶりは驚異的だ。9回も140キロ台を連発。最後は159球目。148キロの速球で空振りを奪い、8個目の三振で締めた。「前は9回に打たれて追いつかれたので、今日はピシャリと抑えられて良かった」と、あどけない表情を崩した。

   一瞬、ヒヤリとした。初回、川原諒平の打球が右腕を直撃。患部が赤く腫れ上がり、上甲正典監督(65)が青ざめるほどだったが、それでも怪物2年生にはかすり傷に過ぎなかった。「試合中は何も感じなかった」と、体中からほとばしるアドレナリンで痛みを封印。3回、この日最速の149キロをマークすると、7回には中前に抜けそうな打球にとっさに右足を出し、打球の軌道を変えて遊ゴロに打ち取った。柔和な顔に似合わない気迫のプレーを連発した。

 「勝ちたい思いが強すぎて(右手首の)感覚や痛みは感じなかった」。真っ赤に腫れ上がった右手首で3回に149キロを計測。9回にも最後の打者、川原を148キロ直球で空振り三振に斬った。初戦の広陵(広島)戦は延長13回を232球、この日は159球で9回7安打1失点。前回の152キロには及ばなかったが、中3日で計391球は、驚異的なスタミナだ。

   「エースは抑えることが大前提ですが、4番を打たせてもらっている。チャンスに打たないとダメ」。同点で迎えた8回2死一、二塁では初球を左中間へ運ぶ決勝2点三塁打。守備でも7回、川原の足元を襲った打球に「とっさに出た」と右足で反応。打球の方向を変えて、遊ゴロとした。

   阪神・藤浪級の肉体を誇る。昨春夏甲子園を連覇した右腕をサポートするアヴィススポーツの鈴木拓治代表は、大阪滞在中の安楽もケア。「安楽君は肩肘の関節が柔らかく可動域が広い。藤浪選手と似ている。球速はあと5キロ以上は速くなる」と証言。29日の練習後は焼き肉7人前とどんぶり2杯の飯を平らげるなど、16歳は発展途上だ。

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