済美の安楽智大投手が鳴門渦潮と練習試合を行い、9回をわずか96球、4安打6奪三振で完封した。最速も147km/h記録するなど復活の投球に、阪神・中村GMなど6球団12人のスカウトも高い評価をしている。
MAXに戻っている
安楽投手は立ち上がりは130km/h台のストレートで打たせて取るピッチングをしていた。しかし徐々に腕を振る力が増すと、この日最後のバッターとして迎えた強打者・多田大輔選手の打席、この日最後の96球目に最速147km/hを記録、外角低めに決まり見逃し三振を奪った。
安楽投手は「どんどんストレートで押せた。低めに投げられたら振り遅れていた」と話し、「MAXに近い状態になってきた」と自己分析した。
6球団12球団のスカウト視察
この試合には阪神、西武、福岡ソフトバンクなど6球団12人のスカウトが視察し、阪神の中村GMは「V字回復している。予想したよりも回復している」と話すと、「魅力あふれる投手。こういうパワーがある投手は好きなんだよ」と感想を述べていた。
阪神は山本宣史スカウトを密着マークさせるが、中村GMは「もう1回見てみたい」と話しているという。前回のスカウト会議では早稲田大・有原航平投手などに傾きかけたものの、元々は安楽智大投手が本命だった事もあり、再び評価が挙がってきた。
また福岡ソフトバンクの永山勝アマスカウトチーフも「素晴らしいピッチング。腕を振って投げられている。打者に向かっていく闘争心が素晴らしい。ドラフト候補として十分」とこちらも評価をコメントしている。
復活か
上甲監督も「147km/h出たのは本人が計画的にやってきた結果。」と話した。
復活かというと、やはり1年時の時のように常時150km/h前後を出していた時からみるとまだまだではある。しかし、最速147km/hを外角低めに投げる投手はなかなかいない。それだけでドラフト1位の価値はある。
最後に147km/hを記録したという点ではまだ余力があるのだろう。愛媛大会開幕まで練習試合はあと3試合予定があるといい。今日6日は明徳義塾と対戦し、連投テストも兼ねて登板する予定。
愛媛大会初戦は15日、三島高校と対戦となる。その時に本当に復活した安楽投手が見られるかもしれない。
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故障明けの剛腕が鮮やかによみがえった。今春四国大会準優勝、強打の鳴門渦潮相手に、安楽は被安打4の6奪三振。最後は、プロ注目の多田を、この日最速の147キロ直球で見逃し三振に仕留めた。阪神、西武など、国内6球団12人のスカウトが視察に訪れた中で宝刀スライダーに加え、新球のスプリットもさえまくった96球の完封ショーだった。
中略
▼阪神・中村勝広GM 魅力あふれる投手。V字回復だな。大型投手というのはなかなか出てこないもの。パワーピッチャー、俺好きなんだな。もう一回見てみたい。
▼ソフトバンク・永山勝アマスカウトチーフ 打者に向かっていく闘争心が素晴らしい投手。
視察に訪れた阪神・中村GMも感嘆のため息だった。安楽の投球を見るのは昨夏の甲子園以来、約1年ぶり。昨年9月に痛めた右肘の状態が気になっていたが、「V字回復しているね」と“心配なし”を確認した。
さらに「魅力あふれる投手。こういうパワーがある投手はオレ、好きなんだよ」と熱愛ぶりを吐露した。今後も四国担当の山本宣史スカウトを密着マークさせる構えだが、「もう1回見てみたい」と中村GM。夏の愛媛大会(13日開幕)中の再視察を検討している。
試合を締めた96球目が、この日最速の147キロだった。済美・安楽は、鳴門渦潮の4番多田大輔捕手(3年)に、ズバッと外角低め直球を投げ込み、見逃し三振に仕留めた。右肘の故障後初めてとなる完封を4安打で飾った。
西武、ソフトバンク、阪神など6球団12人のスカウト陣が集まる前で、堂々の結果を残した。立ち上がり、球速は130キロ台後半だったが、徐々にギアを入れ替えた。「どんどんストレートで押せたと思う。低めに投げられたら振り遅れていたし。マックスに近い状態になってきたと思います」。15日の初戦に向け、気持ちも高まってきた。
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