県岐阜商・高橋純平投手が夏初登板、50%の力で1回2/3投げて144km/h

県岐阜商, 高橋純平

 県岐阜商vs中京の試合では、前日に登板を示唆していた高橋純平投手だったが、先発はせず、7回からリリーフで登板した。最速は144km/hを記録、「ベストに比べれば、50%くらいの状態。」と話す内容だった。11球団23人のスカウトが視察に訪れた。

思ったよりも・・・

 5-3と2点差がついた7回、高橋純平投手がマウンドに登る。肉離れした左足をかばう感じもあり、また故障によって投げ込みができていないこともあって、全力投球はせずに、ストレート、カーブ、スライダーを織り交ぜるピッチングだった。それでも直球は144km/hを記録、7回は3者凡退に抑えると、8回も2アウトを取る。

 しかしそこから2連打を許し、4番で高校通算35本塁打と県屈指のスラッガー・今井順之助選手を迎えた所で降板した。小川監督は「まだまだ痛々しいし本調子に遠い。今の状態では高橋より今井君が上」と話した。

 1回2/3を投げて2安打1奪三振無失点、チームも5-3で勝利し準決勝に進出を決めた。高橋投手は「思ったよりも投げられた。」と話し、「やっと一歩を踏み出すことができた。ベストから50%ですが、やっと投げることができました」と話し、一歩を踏み出せたことを喜んだ。

 それでもピッチング内容をみると、思ったよりも故障の影響は大きかったと言える。前日にも良い状態に近いと話していたが、全力投球ができない状態で、準決勝、決勝、または甲子園では、センバツ以上のピッチングは難しいかもしれない。足のケガということでプロ入りには支障はないとみられる。

 

11球団23人のスカウト視察

 この日は埼玉西武を除く11球団23人のスカウトが訪れ、千葉ロッテは林球団本部長以下5人、阪神は中村GMが東海大相模・小笠原慎之介投手を視察したためいなかったが4人で視察をしている。スカウトのコメントは以下のとおり。

○千葉ロッテ・林球団本部長:「慎重に投げていた感じ。高橋君は力を抜いても速い球を投げられる。投球センスがある。担当スカウトはベストから遠いと言っていたが、報告にたがわない良い選手という印象」

東北楽天・長島スカウト部長:「ゆるぎない。少しずつでも回復している。それが見られて良かった。」

オリックス・由田スカウト:「明らかに足が痛いのに、投げ方を変えても140キロがでるんですから。ドラフト1位は1位。目玉でしょ。」

○阪神・熊野スカウト:「悩ましい。手首が肘より前にでていた。ああいうのを見ると怖い。どうしても足が使えないからアームになる。ただ星はある。持ってるよね。持ってる選手は何とかしないと。」

巨人。山下スカウト部長:「足の故障は治る箇所だし、肩、肘に問題が無ければ大丈夫。彼本来の力じゃない。本来の力を出せばAクラスの評価。今日で技術的な評価が下がる事はない。」

広島・松本スカウト:「問題なし。大丈夫。ドラフト1位です。今日は上体だけで投げている感じ。入団する時に元気でいてくれればいい。」

中日・中原スカウト:「全力ではないけれど、力みなくしっかりと投げられていた。コントロールはいいし、あれで144キロ出るんだから。相手にバットを振らせていない。素晴らしい。」

北海道日本ハム・熊崎スカウト:「09年の日本シリーズで、けがを抱えながら投げたときのダルに近い。6~7割で思い切り投げていない。心も体も成長している。モノが違う」

 

 評価は既に固まっており、このピッチングで評価は下がる事は無い。おそらくこの夏に投げなくても数球団がドラフト1位指名で重複しただろう。それでも高橋投手は最後の夏、そしてU18ワールドカップにも選出される可能性が高く、まだ大舞台は続く。そこでどんなピッチングを見せてくれるか、楽しみだ。

2点リードの7回から救援し、本調子には遠く途中降板したが、1回2/3を2安打無失点、1奪三振。強豪・中京に逆転勝ちし、4強進出を決めた。ダルビッシュをほうふつとさせる脱力フォームに、沢村栄治の魂を受け継いだ世代NO1投手が、春夏連続の甲子園へ確かな一歩を刻んだ。

「やっと一歩を踏み出すことができた。ベストから50%ですが、やっと投げることができました」。強豪・中京相手に今大会4試合目で初登板。今月初旬に左太腿裏肉離れを起こし6月14日の練習試合以来となる実戦だった。西武を除く11球団23人のスカウトが集結する中、先頭を139キロ直球で三ゴロに仕留め、右拳を握りしめた。緩いカーブも駆使して3者凡退に抑えた。50%でも直球の最速は144キロを計測。だが8回は130キロ台に落ち込んだ。2死から連打を浴び高校通算35本塁打の4番・今井を迎えたところで降板。グラブと右手を合わせる「ごめん」のポーズをつくってベンチへ戻った。

巨人・山下スカウト部長「本来の投球をすればAクラスの評価。投げる姿が見られてよかった。(故障したからといって)技術的な評価を下げるわけではない」

中日・石井スカウト「コントロールがこれほどいい投手はいない。指先の感覚がいいのでしょう。これから伸びる素材」

日本ハム・熊崎スカウト「投げられたことだけでいい。よく頑張った。ドラフト1位(候補)だと思う」

ネット裏では阪神、日本ハム、巨人ら11球団23人のスカウトが高橋の投球を見つめた。3人態勢でチェックした阪神・熊野スカウトは「万全でなくとも高校生のレベルを超えている。5割の力でも、腕の振りは抜群」と絶賛。その一方、まだ左足をかばいながら投げていることで「下半身が使えない分、手首から出てきて肩、肘を壊さないかが心配」と語っていた。


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