敗れ去ったドラフト候補、次のステージでのプレーを表明

高校野球ドラフトニュース 2015年ドラフトニュース

 高校野球の地方大会も大詰めとなってきた。ドラフト候補選手も夢叶わず戦いに敗れ、次のステージに向けて歩みだす。

最後は178球奮闘、駒大苫小牧・伊藤大海投手

 南北海道大会では北海高校vs駒大苫小牧の試合が行われ、延長13回の末、北海高校が3-2で勝利した。駒大苫小牧の143km/h右腕・伊藤大海投手は13回を一人で投げ抜き、178球の奮闘も敗れた。「9回を過ぎてからは、気持ちだけで投げた」と話した伊藤投手、13回に力尽きた。

 卒業後は関東の大学に進学を希望している。「小さい頃からプロになるという夢を持っていた。大学で自分の投球を磨いて、上の世界でも通用するような投手になりたい」と、大学で投手として成長し4年後のプロ入りを目指す。

 

学校の歴史を塗り替えた、奈良大付・坂口大誠投手

 昨年秋に奮闘を見せチームをセンバツで初の甲子園に導いたエースの坂口大誠投手、夏も甲子園出場を目指したが、高田商との試合で0-3で敗れた。

 8回まで1安打に抑えるという、田中監督も「最高の投球」と話すピッチングだった。しかし味方も得点が奪えず0-0で迎えた9回、1アウト2,3塁のピンチを背負うと3ランホームランを浴びた。

 「悔しいけど力を出し切れた。楽しい3年間でした」と話した坂口投手は大学に進学して上の舞台で野球を続ける。

 

プロのサッカー選手を父に持ち、ラミレス・レンソ選手

 栃木大会では文星芸大付が作新学院に延長10回の末に敗れた。ラミレスレンソ選手は、「出し切りました。悔いは無いです」と話した。父親はペルー人でプロのサッカー選手だった。しかしラミレス選手は小学校3年生で野球を始め、父も「野球面白い。ホームランいいね。」とサッカー一家から野球一家へと変えた。

 173cmと小柄だが、練習試合では、文星芸大グラウンドのネットを越える推定140mクラスのホームランを放つなど高校通算20発の長打力を秘める。この日は同じ栃木で1年生からヒーローとして活躍していた作新学院の朝山広憲選手が10回にホームランを放ち、その裏の打席に立ったラミレス選手は「意識した部分はあった」とホームランを狙ったが、フェンス直撃の2ベースヒットだった。

 ラミレス選手は大学で野球を続ける。あと少しで届かなかった21本目のホームランは、どこかの大学のユニフォームを着て打っているのだろう。

不運な幕切れも、言い訳にはしなかった。6回2死走者なしから3連続長短打で追い付かれると、13回も2死走者なしから三塁打を許して、ピンチを招いた。最後は打ち取ったはずの打球が、三塁手の手前で大きくバウンドして左前適時打に。「9回を過ぎてからは、気持ちだけで投げた」というだけに、打球の行方を確認すると、思わず両膝に手をついて首をひねった。試合後の整列では、幼なじみの親友、北海のエース渡辺幹と固い握手を交わし「甲子園を決めてくれ」と夢を託した。

試合後、涙にくれるナインのかたわらで、エースは「悔しいけど力を出し切れた。楽しい3年間でした」と笑顔も見せ、田中一訓監督(41)も「最高の投球をしてくれました」と、学校の歴史を塗り替えたエースをねぎらった。

ペルー人の父に野球の楽しさ ラミレス・レンソ内野手 日刊スポーツ紙面 2015/7/24

 

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