2015年夏、地方大会を終えて1 ~敗れ去った注目投手~

与那原大剛, 前田敬太, 小澤怜史, 森下暢仁, 高橋純平

 ここ最近は150km/hを記録する投手の数も増え、2014年の地方大会では盛岡大付・松本裕樹投手、済美・安楽智大投手、西日本短大付・小野郁投手、大分・佐野皓大投手の4人が150km/hを記録したが、この夏は大会中に150km/hを記録したのは東海大相模の小笠原慎之介投手と日大三島の小澤怜史投手のみと見られる。注目の県岐阜商・高橋純平投手はまさかの大会直前の左足の肉離れで、思うような投球は見られなかった。

注目された投手

 大会前に注目された選手は、高橋純平投手の他、日大三島・小澤怜史投手、東海大相模の小笠原慎之介投手、大分商・森下暢仁投手の4人、その中で特Aは高橋純平投手と小笠原慎之介投手の2人だが、高橋投手は7月上旬に左足肉離れで全治3週間の故障をし、大会は中京高校戦にリリーフで1回2/3を投げただけに終わった。それでも50%の力で144km/hを記録するなど素材の高さは示した。

 日大三島の小澤投手は初戦で149km/hを記録して万全な投球を見せたが、2回戦で静岡高校と対戦し敗れた。それでも152km/hを記録し、今年の高校生で球速で高橋純平投手に肩を並べた。11球団のスカウトが注目し評価を挙げたと思う。大分商の森下投手も別府青山戦で148km/hを記録し3安打9奪三振の圧巻のピッチング、その後は自身の投球スタイル通り低めに丁寧に投げるピッチングで決勝まで勝ち上がり、決勝の明豊戦も1失点に抑えたものの0-1で甲子園に姿を見せる事は無かった。

 それでもこの4人はドラフト会議で間違いなく2位までには消える投手となったと思う。

 また中部商の前田敬太投手は140km/h中盤の速球で初戦の向陽戦、続く沖縄水産戦で完封勝利を挙げ、噂にたがわぬ素晴らしい投球を見せた。さらに沖縄では普天間の与那原大剛投手が大ブレーク、190cmから148km/hを記録し準々決勝まで勝ち上がった。甲子園で投げていたらドラフト上位候補にもなりそうな投手で、プロの評価が注目される。

 

その他の注目投手

 その他に注目されたのは2年時から活躍を見せてきた龍谷大平安・高橋奎二投手、履正社・永谷暢章投手、近江・小川良憲投手などが挙げられたが、高橋奎二投手、小川良憲投手は今大会は調子が戻らずに姿を消した。高橋投手はそれでもプロが高い評価をしておりプロ志望をすれば指名がありそう、小川投手は大学進学が濃厚。また履正社は初戦で大阪桐蔭と対戦し、来年のドラフト1位候補の2年生・寺島成輝投手が先発完投し、永谷投手は夏の登板無く姿を消した。149km/hを記録し昨年センバツで好投を見せた投手だが、評価が難しい選手となった。

 この他では茨城県は甲子園出場を決めた霞ヶ浦の綾部翔投手を筆頭に注目される投手が多かったが、取手松陽の内村悠斗投手も素晴らしい素質を見せた。また石川県も甲子園出場を決めた遊学館・小孫竜二投手の他に、星稜の谷川刀麻投手、金沢の竹田和真投手が注目され、星稜の谷川投手は好投をしながらも外野に退いた後に逆転負けするなど不運もあり、竹田投手は決勝で0-1で敗れたものの、5安打5奪三振1失点で完投しレベルの高さを見せた。

 八戸工大一の195cm右腕・内沢航大投手が投げるたびにスカウトの数を増やすなど好投を見せ、二本松工の吉羽あたる投手も147km/hを記録して驚かせた。秋田南の中島和俊投手も決勝まで勝ち上がる力を見せ、総合力の高さを見せた。

 愛知県では愛工大名電の福本裕亮投手が調子はそれほどだったようだが決勝まで勝ち上がるなどピッチングができる投手として評価される。誉高の内田大貴投手も東邦の藤嶋投手との投げ合いで敗れたものの、切れの良い速球で愛知NO1の評価の声も挙がった。

 大阪府では大冠の144km/h右腕・吉田大喜投手がベスト4まで勝ち上がる活躍を見せた。プロ志望を示唆している。また大商大高の大西広樹投手は148km/hを投げる投手として注目されると、2回戦の大塚高校戦では延長12回を投げ抜いて1失点完投、続く3回戦の東大阪大柏原戦でも延長11回までを投げ抜き16三振を奪った。サヨナラヒットを浴びたものの、打線の援護があればもっと結果を残せたかもしれない。

 宮崎学園の横山楓投手も180cmから147km/hを投げる。3回戦の日南戦で8回6安打13奪三振1失点で完投し、準々決勝、準決勝も3-2、4-3と1点差を守り決勝まで勝ち上がったが、決勝では3回2/3で6安打5失点を喫し力尽きた。1,2回戦は控え投手が先発したものの序盤で降板し横山投手が7回前後をリリーフしていた。序盤の疲れが無ければ決勝でも好投を見せられたかもしれない。

 その他、高知中央の日隈ジュリアス投手は準々決勝に進出し11球団スカウトが注目した。岩倉高校の183cm左腕・巽大介投手は143km/hの筋の良い球を投げ、5球団のスカウトが注目した。

 

結果を残せなかった投手

 駿河総合の杉山一樹投手は191cmから145km/hを投げる投手として注目されたが、初戦で5回を投げて2安打も2失点、制球に不安定さを見せて降板し敗退、土岐商の勝野昌慶投手は146km/hを投げ、岐阜では高橋純平投手と共に評価された投手だが、初戦は7回4安打10奪三振でコールド完封も2回戦でリリーフで登板し1回2/3を投げて6安打を浴び5失点した。

 帝京三の茶谷健太投手も185cmから145km/hを投げる投手だが、3回戦は7回2失点とまずまずも準々決勝で8回6安打4失点で敗退した。コントロールもあり勝てる投手だと思われたが今大会は調子が上がらなかった。

 センバツに出場した豊橋工の森奎真投手も調子が悪く、3回戦の豊橋中央戦で8回9失点でコールド負けを喫した。

 三田松聖の147km/h右腕・松本侑也投手と145km/hの小西丞投手は、1回戦で松本投手が7回1安打無失点、2回戦で小西投手が7回3安打無失点と順調な投球を見せたが、3回戦の須磨翔風戦で松本投手が6回で4失点、リリーフした小西投手も勝ち越し点を許し敗退した。

 中村伊吹投手と平城圭悟投手のそれぞれ144km/hの速球を投げる投手を揃えた星琳高だったが、共に被安打も多く、自由ヶ丘に勝利したものの5回戦で敗退した。

 素質が注目されたの横浜創学館の望月惇志投手や菰野高校の山田大樹投手なども、140km/h後半を投げて素質の高さは示したが、制球などはまだまだ課題を見せた。

2015年度-高校生投手のドラフト候補リスト


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