関東第一・オコエ瑠偉選手、殊勲のホームランでドラフト1位指名へ邁進

オコエ瑠偉, 関東第一

 甲子園大会準々決勝、興南戦で9回に勝ち越しの2ランホームランを放ったオコエ瑠偉選手、甲子園での抜群の活躍によって、ドラフト1位指名を着実に固めつつある。

スター性抜群

 この日は興南のトルネード左腕2年生・比屋根雅也投手の前に第1打席から三振、ファールフライ、ライトフライ、三振と4打数ノーヒットに抑えられ迎えた第5打席、インコースの球を鋭く振りぬくと、打った瞬間にわかるレフトスタンドへの勝ち越しのホームランを放った。このホームランが決勝点となり、チームはベスト4進出を決めた。

 この日は守備で前に落ちる打球にスライディングしたもののあと一歩及ばなかった。しかし普通の高校生のセンターならばとても捕れない場所の打球で、それだけでもすごい。この甲子園では初戦で一塁強襲の2ベースヒットを皮切りに、1イニング2本の3ベースヒット、内野安打、強肩、そして外野手での超ファインプレー、そしてこの日の値千金のホームランと、ここまで活躍をした選手は、ここ数年の甲子園でも屈指だろう。観客もオコエ選手のプレーに注目する。スター性抜群の存在。

 

ドラフト1位指名へ

 オコエ選手は高い身体能力を評価されていたものの打撃や肩、盗塁の確実性など、まだ粗削りな部分が多く、素質型の選手とみられており、ドラフト会議では3位前後での指名があるかと予想していたが、この甲子園で、この大舞台でこれだけの活躍を見せ、スター性も十分発揮したことで、プロ球団もその人気も考慮することになるだろう。

 多くの野球ファンが知る存在となり、おそらくドラフト会議でも指名されれば多くの観客から歓声が挙がるだろうし、その後、プロ入りしても注目される選手になる。球界のスターを獲得することは、球団にとっても望むことだ。

 ドラフト会議では基本はどの球団も投手の1位指名を念頭に置くと思うが、単独1位指名を狙う球団が出てくるとみられる。埼玉西武森友哉選手を単独1位指名し、その後の活躍で他球団の関係者やファンが悔しがったように、オコエ選手もそんな存在になるかもしれない。

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決勝弾の打席前まで4打数無安打、2三振と精彩を欠いていた。トルネード左腕の内角球、特にチェンジアップに苦戦しながらも最後の打席で高い修正能力を見せた。昨秋の公式戦も内角球に苦しみ、三ゴロが多かったが「朝練から夜練までバットを振った」という冬場の振り込みで課題を克服した。

 2回2死一、三塁の場面では中堅前に飛んできた浅いライナーにダイビングキャッチを試みるも一歩及ばなかった。「いける自信はなかったですが、勝負した」と果敢な姿勢を貫いた。激しい水しぶきとともに、ユニホームの胸元に飛び散った泥は奮闘の証だ。この日は米沢貴光監督の40歳の誕生日で「監督の誕生日に勝てて良かった」と笑った。

右打席のオコエは走ろうとしない。バットをほうり投げて「よっしゃー!」と叫んだ。同点の九回二死二塁。興南の左腕・比屋根の内角低めの直球をとらえ、左翼席へ豪快な決勝2ラン。しばらく余韻に浸った。

 「うれしすぎて、興奮しすぎて、何が何だかわからなかった。一番いい場面で打てて気持ちがよかった。もう一回、打席を回してくれて、最後は気持ちで打った」

 うっぷんを一振りに込めた。オコエは同点の9回2死二塁、迷いなく内角直球を強振した。打球は左翼席へ到達する。自身の甲子園初本塁打は、試合を決める2ランとなった。「一番いい場面で打てた。内心、甲子園の本塁打を味わってみたかった」。打った瞬間、思わず「ヨッシャ!」と雄たけびを上げ、豪快にバット投げた。大股でダイヤモンドを1周した。

 「足を引っ張ってしまっていたけど、最後は内角に来るという確信があった」。4打席目まで興南・比屋根の執拗(しつよう)な内角攻めにあい、無安打2三振。だが、内角球は昨秋の東京大会後から、一冬をかけて克服していた。甲子園入り後は、体のキレを出すために軽いノックバットで内角球をさばく練習を繰り返した。宿舎でも普通のバットと交互に振ってきた。全て内角攻めで凡退しているから、最後も来る―。読みもさえ、最高の結果を出した。


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