オコエ瑠偉選手が足でカナダをねじ伏せる、阪神スカウト「流れ変える足」

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 U18ワールドカップで侍ジャパンは、スーパーラウンドの初戦でカナダと対戦し、5-2で勝利した。2回に先制されたものの、その裏にオコエ瑠偉選手のスペシャルな足で得点を奪い、流れを相手に渡さなかった。

大活躍

 5-2でカナダに勝利した侍ジャパンだったが、オコエ選手の足がチームを救ったといってよい。2回に今大会で初めて先制を許す。カナダの先発・モクサム投手の沈む球などにやや手こずりそうでいやな雰囲気だったがその裏、6番センターに入ったオコエ瑠偉選手が先頭打者として投手強襲の当たり、その打球がセカンドの横を抜ける間に、オコエ選手の足が一気に加速しセカンドを奪った。その後、ゴロでサードに進むと内野ゴロの間にホームイン、このプレーもショートへの強い打球でバックホームの可能性もあったが、相手野手がオコエ選手の足を考えてファーストへ送球した。オコエ選手の足が生んだ得点で、この1点がなければ重い雰囲気になった可能性があった。

 またオコエ選手は7回に四球で出塁すると盗塁をしかける。相手捕手が焦って投げた送球がセンターに抜けると、オコエ選手はセカンドにスライディングをすることなく駆け抜け、サードまで走り抜けた。まさに華麗な走塁だった。

 打撃に課題がありこの日は1番から6番に移ったが、四球を選び、センター返しも見せるなど粘って食らいついている。甲子園、そして今大会と打撃も目に見えるほど成長を見せている。

 

野球を変える選手

 この活躍に阪神の畑山俊二スカウトは「投手強襲二塁打をメモに記したのは初めて。走塁で流れを変えられる選手はそういない」と話した。東東京大会のファースト強襲の2塁打、甲子園でのスーパーキャッチや9回のホームラン、そしてU18でのピッチャー強襲2ベース、これまでにないようなプレーを見せる。

 プロ野球では広島の菊池涼介選手が日本の野球を変えたというセカンドの守備を見せるが、オコエ選手もそういう選手になるかもしれない。足が速いだけではなく、これまでにない視野の広さ、そして判断力の速さがあり、その判断もこれまでの常識では考えられない判断をする。

 日本の野球を変える走塁を、プロ野球でも見せてくれそうだ。

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オコエが「らしさ」全開で日本を1次ラウンドから無傷の6連勝に導いた。雨のため試合開始が1時間50分遅れ。グラウンドはぬかるんでいたが関係なかった。「相手の隙を突こうと思ってやった結果」と振り返ったのは1点を先制された直後の2回だ。投手のグラブをはじいた打球が一、二塁間を転々とする間に50メートル5秒96の俊足を飛ばして二塁を陥れる「投手強襲二塁打」(記録は右前二塁打)をマークした。

 続く津田の二ゴロで三塁に進み、郡司の遊ゴロで同点のホームを踏んだオコエは「他の野手がカバーに入ってなかった。視野を広く持つことは関東第一にいる時から言われているので」と当然といった様子。阪神の畑山俊二スカウトは「投手強襲二塁打をメモに記したのは初めて。走塁で流れを変えられる選手はそういない」と驚嘆した。

試合は雨の影響で予定より1時間50分遅れで始まったが、オコエは集中力を高めた。実は宿舎で豪州チーム担当の日本人通訳から“アドバイス”を受けていた。「他国の大きな選手は、2ストライクになると背中を丸めて窮屈になる。そうならない方がいい」。素直に受け入れ、打席に入る前に大きく胸を広げ、のびのびバットを振った。

視野の広さが好走塁を支える。四球で出た7回2死一塁で二盗を企図。捕手の送球がそれるのを察知し、二塁に滑り込むことなく三塁に到達した。「(走塁中に)二塁手も遊撃手もどっちも見える」。次打者が倒れて得点には結びつかなかったが、オコエのすごさが浮き立つ場面だ。1点を勝ち越した3回2死二、三塁では中前に2点打も放った。この打力があるからこそ、オコエの驚異的な足が威力を発揮している。

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