センバツ大会は昨年の優勝校・敦賀気比が最後に登場し、今年のエース・山崎颯一郎投手が青森山田を完封した。プロのスカウトも潜在能力を評価している。
制球と変化球
山崎颯一郎投手は188cmの身長があり、敦賀気比では昨年もエースの平沼翔太選手がいたが1年時から先発を任されるなど英才教育をされてきた。昨年夏の甲子園ではリリーフで登板し素晴らしいピッチングを見せたものの、明治神宮大会では決勝の高松商戦で13安打8失点するなど、もう一つ抜け切ることができない状態だった。
そして今年は集大成の年、まず公式戦初となるこの日の投球で、山崎投手は飛躍を見せた。球速は自己最速タイの144キロとまずまずだったが、この日多く投げた小さく曲がるカットボールが有効で、また角度をつけて低めに決まる球も多く制球力が良くなった。9回を投げて4安打9奪三振で完封、結果も残すことができた。
潜在能力に注目
山崎投手の投球をプロのスカウトは以下のように評価した。
巨人・山下スカウト部長:「タイプは藤浪。3、4年後に大化けするかもしれない」
日本ハム・大渕スカウトディレクター:「今大会の右投手で潜在能力はNO1」
北海道日本ハム・山田スカウト顧問:「身体が大きいわりにバランスがいい。体力がつけばもっとボールも速くなる」
広島・田村スカウト:「長身で手足が長く、真上から投げ下ろすストレートに切れと角度がある。粗削りで、まだ完成度は高くないが、のびしろは大きい」
オリックス・内匠スカウト:「スライダーやカーブもよかったし、立派な投球だったと思う。これから夏にかけてどれだけ伸びるかですね」
評価としてはまだ潜在能力を評価されており、もう一皮むけていないというところではこれまでと変わっていないかもしれないが、今の状態での完成度は高まっており高校生でトップクラスなのは間違いない。プロに入ってから潜在能力を開花させることができるか、そこまでにどれくらいの時間がかかるか、プロのスカウトはそのあたりを探ることになりそうだ。
この日の最速は、自己ベストに並ぶ144キロ。視察した巨人・山下スカウト部長は「3、4年後に大化けするかもしれない」と将来性に期待を込め、日本ハム・大渕スカウトディレクターも「今大会の右投手で潜在能力はNO1」と高く評価した。
援護は1点だったが「守備を信じて打たせて取ることを心掛けた。みんながしっかりとってくれた」。直球は自己最速タイの144キロを計測。「回を重ねるごとに良くなった」と6回1死一、二塁のピンチでは、3番・村山を直球、4番・三森をカーブで2者連続空振り三振に仕留めた。
山崎について広島・田村スカウト「長身で手足が長く、真上から投げ下ろすストレートに切れと角度がある。粗削りで、まだ完成度は高くないが、のびしろは大きい」
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