高校野球愛知大会では準決勝が行われ、東邦は藤嶋健人投手が9回を完封し栄徳に3-0で勝利した。この日は8球団のスカウトが訪れ、編成幹部クラスが視察をしている。
144キロ、気合の完封
「夏は乗ったもの勝ち」と話す藤嶋投手は、この日もマウンドで、打席で吠えた。最速144キロの速球と気迫の投球を見せると、ナックルカーブで抜くクレバーさも見せ、9回6安打9奪三振で完封、9回1アウト2,3塁のピンチもナックルカーブで2者連続三振に斬って取り完封を締めた。
また打席でも左手首を痛めており強く振れない状態だが、7回には満塁で打席に入ると押し出しとなる四球を選び、そこでまた吠えた。投打に気迫を見せた藤嶋選手は「最後の夏なので。明るく元気に、死に物狂いでがんばります」と話した。1年生で吠えまくった夏の甲子園まであと一つとなった。
投げっぷりに評価
この日は巨人、中日、北海道日本ハムなど8球団が視察、スカウト部長クラスが視察に訪れた。
巨人の山下スカウト部長は「投げっぷりがすごくいい」と話すと、中日の中田スカウト部長も「藤嶋のすごさ。勝つ野球をやっている。その気になって投げれば145,6キロは出せる。それを封印してここぞという場面で力を出す。」と話した。また北海道日本ハムの大渕スカウトディレクターも「球速が何キロ出るではなく、今勝負強さが魅力。社会人投手のような感覚で見ていた」と話した。
明治神宮大会での2発の衝撃で、スカウトの中では打撃の方での活躍を期待している人も多いと思うが、まずは甲子園に向かってひたむきに走る姿勢が評価されている。この気迫を見せる姿は、プロのスカウトに大きなアピールになると考える。
高校生ではほかの投手の成長が光り、今のところ藤嶋健人選手にドラフト1位の声は上がらなくなっているが、右のスラッガー候補としては上位にランクされているのは間違いないとみられ、また右腕投手としても潜在能力を高く評価しているスカウトもおり、3位前後で指名されるとみられる。
5回戦後の練習では左手首を痛め、バットを強く握れない状態になった。準々決勝では中継ぎに回ったが、それを感じさせない快投。視察した巨人・山下スカウト部長は「投げっぷりがすごくいい」と目を丸くするなど、集まった6球団のスカウト陣の度肝を抜いた。
視察した中日・中田宗男スカウト部長も「勝つ野球をやっている。その気になって投げれば145、146キロは出せる。それを封印して、ここぞの場面で力を出す」と評価した。
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