八重山商工が初戦敗退、平良海馬投手の154キロに10球団視察

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八重山商工の152キロ右腕・平良海馬投手が、沖縄大会1回戦の首里戦に先発、スカウトのスピードガンで154キロを記録したが、5回に与えた1点で0-1で敗れ、早くも夏が終わった。

悔いは残らない

平良海馬投手は173cmと身長は高くないものの、これまで最速152キロを記録し、最後の夏にどんな投球を見せるか注目されていた。この日は4回、ノーアウト3塁のピンチを背負うと、「ギアを入れた」と球場表示で151キロを記録し、2アウトにしたところで再び151キロを記録、このピンチを無失点に抑えた。この時のストレートはスカウトのスピードガンで154キロを記録した。

しかし5回、再び2アウト3塁とピンチを背負い、チェンジアップを投じたがそれが暴投となって1失点した。その後、最後まで投げ、8回7安打9奪三振1失点、打線は沈黙し0-1で完封負けを喫したが、平良投手は「全力で投げたし、フルスイングもできた。悔いの残らない試合」と話した。

注目される打撃でも4回に痛烈なライト前ヒットを打った。

10球団スカウト評価上々

八重山商工は、九州屈指の速球派・平良海馬投手を擁したものの、チームはこの春の入部者で何とか10人を確保して今大会に出場していた。そのため、初戦から多くの球団のスカウトが詰めかけた。

この日は横浜DeNAと広島を除く国内10球団が視察し、中日・中田スカウト部長は「見ていて楽しくなる魅力のある投手。スイング、腕の振りに力強さがあるし器用なところもある。下半身の使い方を覚えれば、球速ももっと伸びるのでは」と評価した。

また東京ヤクルトの橿渕スカウトは「投げるだけでなく打撃も鋭い。ゲームで初めて見たが、力強さは想像以上だった」と話すと、福岡ソフトバンクの福山スカウトも「かかる要素は十分。体の強さがあり、フィールディング、けん制など投手が大事な要素を持っている」と、パワーと共に器用さも評価し、ドラフトで十分指名される選手と評価した。

これで平良投手の高校野球は終わるが、これから進路の決断、そして新たな舞台での伝説が始まっていく。平良投手は投手としてプロ入りを目指している。

2017年度-高校生投手-右投のドラフト候補リスト
2017年度-高校生-沖縄県のドラフト候補リスト

四回無死三塁では、スカウトのスピードガンで自己最速を2キロ更新する154キロを計測した。五回に暴投で唯一の得点を与え、最後の夏は幕を閉じたが「全力で投げたしフルスイングもできた。悔いの残らない試合だった」と涙はなかった。

投手としてのプロ入りを目指す右腕は、「力を落とさないようにトレーニングを続けたい」と、次のステージに目を向けた。

平良は球場表示でこの日151キロを2度計測。だが、9奪三振の力投も、暴投で許した1点に泣いた。長打力のある打撃も魅力だが、不発に終わり、10球団のスカウトが見守る中、1回戦で姿を消した。

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