3月21日に開幕するセンバツに向けて、初出場となる大曲工業がちょうど1か月前となる21日に茨城県高萩市で合宿をスタートさせた。
実質エースを奪う
大曲工業の背番号1は山崎泰雅投手がつけており、昨年秋は10試合に登板して5勝1敗を挙げている。しかし、昨年の東北大会は4試合とも先発は背番号7の武田龍成選手だった。
武田選手は175cmの外野手だが、強い肩と共に抜群のコントロールがあり、東北大会初戦の松島戦は2失点完投、準々決勝の花巻東戦では延長15回を投げ抜き4-4の引き分けに持ち込むと、再試合でも先発してチームに勝利をもたらすなど、センバツ出場の立役者となり実質のエースだった。
背番号1の山崎投手は183cmの身長があり期待をされているが、球速は最速で132km/hとまだまだ物足りない。スリークォーターから回転の良い球を投げるものの、甲子園出場が確実となり武田投手を温存するために先発した東北大会決勝の仙台育英戦では5回で11安打10失点を喫した。
しかし山崎投手は、この冬に行われた秋田県の計測会でボールの回転数が多い事がわかるとオーバースローに変え、1日150球から200球の投球でフォームを固めた。また体重も73kgから85kgに増やすなど183cm85kgという立派な体格となった。
合宿では球速はまだもシート打撃では11人に対し5奪三振と抜群の投球をみせたという。背番号1の山崎投手が実質エースを奪う事ができるか、また、もしそうなれば大曲工業はセンバツの台風の目にもなるかもしれない。
打者は控え選手中心とはいえ、重そうな球質で1安打1四球の無失点。「球は切れていたと思います」と振り返った。
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