阪神のドラフト6位・岩崎優投手は7回を6安打1失点と好投したものの勝利は付かず、広島のドラフト1位・大瀬良大地投手、東京ヤクルトのドラフト3位・秋吉亮投手は敗戦投手となった。
プロの洗礼
昨年のドラフト会議で3球団がドラフト1位指名した大瀬良大地投手、この日は巨人打線と対戦し7回7安打6奪三振と力投を見せたが、ロペス選手、橋本選手にホームランを浴びて3失点した。東京ドームで149km/hを記録し球威は十分見せたが、「失点は全部ホームラン。高いですね」と力だけでは勝てないと反省した。
東京ドームはホームランが出やすい球場で、パワーで抑える投手は勝ちにくい球場でもある。菅野智之投手のように力をセーブして低めに抑えていく投球が必要になる。
そういった意味ではパリーグに比べ比較的狭い球場が多いセリーグで、大瀬良投手がどのように投球スタイルを掴んでいくのかにも注目したい。個人的には広い球場で思いっきりストレートを投げて欲しいという思いもあるが・・・。
岩崎投手は好投
阪神の岩崎優投手は勝がついてもおかしくないピッチングで、7回を6安打6奪三振で1失点に抑える好投を見せた。前回の中日戦は5回3安打無失点と2試合続けて好投を見せ、投手陣の不調が続く阪神で、先発ローテーションの軸の役割を果たしている。
130km/h台だが打者のインコース高めに投げても空振りを奪える。この球の伸びが岩崎投手の特徴のようだ。また左打者には大きなスライダーが効果的で、当てることも難しい投球だった。
ドラフト6位投手が大躍進といえる。
勝利奪えず
東京ヤクルトのドラフト3位・秋吉亮投手も5回まで3安打無失点に抑える好投でプロ初勝利に手が届いたものの、6回に2連打を浴びた後にホームランなど4安打を集中されて4失点し降板した。
松井裕樹投手とは違い四球で崩れたのではなかった。社会人時代も集中打を浴びるケースも見られ、調子が悪いと球が真ん中に集まったりと、バッターが打ちやすくなる形になってしまうようだ。
秋吉投手の使い方も含め、何かが必要かもしれない。
ルーキー4投手が先発したが4人とも勝利は飾れなかった。4人ともそれぞれの課題が見えた形となった。その中で誰が課題を克服しプロで勝利を挙げていくのか、今後も注目してゆきたい。
ロペスの先制2ランを含む2発に泣いた。初登板だった前回のヤクルト戦も、バレンティンの2ランで初勝利を逃しただけに「失点は全部ホームラン。(ボールが)高いですね」と反省。小学生時代にテレビでくぎ付けになり、九州共立大時代は完封を果たした東京Dでの登板を飾れなかった。とはいえ、本来の直球で攻めるスタイルを貫き、7回にこの日最速の149キロを計測。「最低の最低限で試合はつくれた」と切り替えた。
初回にブランコを強気に3球連続直球で捕飛に打ち取るなど、直球は140キロに満たないながらも球速表示以上に伸びがあった。持ち前の制球力と合わせ、てごわいDeNA打線をほんろうし「落ち着いていつも通りの投球ができた」と納得顔だ。
前回登板後に課題に挙げた、走者を背負っての投球でも進歩を見せた。毎回走者こそ出したが、3回に併殺打、7回にはけん制で誘い出すなどしてピンチを切り抜け「走者をためないことが大事」とさらりと言った。
5回まで3安打無失点の好投がふいになり、「プロの相手は何とか打とうと変えてくる。(6回に)何が変わったわけではないが、同じ投球では抑えられない」と悔しさを押し殺した。高津投手コーチは「しんどいが、あそこを乗り越えていく投手にならないと。甘い世界ではない」と奮起を促していた。
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