亜細亜大の強さをプロのスカウトが分析

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 サンケイスポーツでは、戦国と呼ばれる東都リーグで6連覇を達成した亜細亜大について、プロのスカウトがその分析をしている。

6連覇を振り返る

 亜細亜大の6連覇は2011年の秋からで、当時は東洋大が2007年から5連覇し2011年春も藤岡貴裕投手(千葉ロッテ:2011年ドラフト1位)の活躍でリーグ制覇し、大学選手権でも優勝している。

 しかし亜細亜大に3年生に東浜巨投手、2年生に九里亜蓮投手、1年生に山崎康晃投手と3人が揃ったのもこの年で、秋は3人の活躍があり優勝する。

 そして2012年は3人が揃って活躍し、少しでも調子が悪いと先発を取って代わられるハイレベルな競争の中で春・秋を連覇する。東浜投手が調子を崩してもその影響はみられなかった。2013年は東浜巨投手がいなくなり、春は九里亜蓮投手が、秋は山崎康晃投手が調子を崩す場面もあったが、嶺井博希捕手や、2年生・花城直投手等の活躍もあって春・秋を連覇した。

 そして今年は九里亜蓮投手や嶺井博希選手が抜け、花城直投手が離脱するなど苦戦をしたものの、山崎康晃投手という軸と全員野球で6連覇を達成した。

 

選手層の厚さ、高い守備力

 亜細亜大の強さについて、阪神の中尾スカウトは、「1回戦を確実に取れる投手が続けて出ていた。東浜、九里、今季は山崎。2戦目を落としてもエースで3戦目も取れるのが強み」と話す。またオリックス・中川隆治チーフスカウトは「目を付けた高校生がいても、亜大希望ですと答える選手が出てきている。他大学が声をかけても遅いという話もよく聞く」と話し、亜細亜大というブランドが高校生に浸透している事、そしてスカウティング力の高さを挙げている。

 また、横浜DeNA・武居邦夫スカウトは「かつて隙のない野球といえば駒大だった。今の亜大はまず守備から入り、足を絡めて少ない安打数でも負けない」と話す。まだ負けを知らない3年生世代の藤岡裕大選手、北村祥治選手、2年生の水本弦選手などの守備力、それに4年生の精神的な粘り強さを感じさせる完成されたチームになっている。

 

生田監督の厳しさ

 また、欠かせないのは生田監督の厳しさもある。昨年は春はエースの九里亜蓮投手が練習態度などに隙を見せると、3年生だった山崎康晃投手を1戦目に持ってきた。秋はその山崎康晃投手が日米野球でMVPとなり練習態度に隙を見せると、ベンチ入りメンバーからも外した。

 それだけの投手を外しても勝って行ける選手層があるのだが、それだけの選手を厳しく始動している。隙のない野球はこうして生まれるのかもしれない。

 

 「1回戦を確実に取れる投手が続けて出ていた。東浜(現ソフトバンク)、九里(現広島)、今季は山崎。2戦目を落としてもエースで3戦目も取れるのが強み」と阪神・中尾孝義スカウト(専大出)は好投手を輩出する伝統を挙げた。一方、DeNA・武居邦夫スカウト(元国士舘大監督)は「かつて隙のない野球といえば駒大だった。今の亜大はまず守備から入り、足を絡めて少ない安打数でも負けない」と攻撃面での粘り強さを評価した。

 オリックス・中川隆治チーフスカウト(青学大出)は「目を付けた高校生がいても“亜大希望です”と答える選手が出てきている。他大学が声をかけても遅いという話もよく聞く」。学生野球は選手が毎年入れ替わるだけに、層の厚さとスカウティングに舌を巻いた

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