京都大・田中英祐投手がプロ志望表明、リーグ7勝・149km/h右腕

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 京都大学の田中英祐投手がプロ志望を表明した。この日は関西大戦で先発し延長12回を投げて9安打13奪三振で3失点、勝ち負けはつかなかったが、田中投手らしいスタミナと粘りのピッチングを見せた。

7勝26敗

 田中英祐投手は兵庫の白陵高校出身で、1年生の時からエースとして登板すると、3年時は甲子園にも出場した加古川北のプロ注目・井上真伊人投手と投げ合い、7回まで1失点と好投している。

 その後現役で京都大工学部に合格すると、大学1年秋には147km/hを投げて注目された。2年時にはエースとして近大や関西学院大等の強豪に勝利するなど頭角を現し、3年秋は立命大戦で延長21回を一人で投げて無失点に抑える驚異的なピッチングを見せた。

 4年生となった今年の春は勝ち点奪取に貢献するなど、リーグ戦通算7勝を挙げている。26敗もしているが、推薦で選手を集めている他大学に比べると打線や守備の面で他大学に劣る部分もあり、田中投手が好投をしても得点を奪えずに敗れる試合も多かった。

 

プロ志望表明

 その田中投手はこの日の試合後にプロ志望を表明した。正月には家族会議をしプロ入りの方向だったと報道があったが、実際にプロ入りを決めたのは、8月23日の阪神とのプロアマ交流戦で7回6失点も「ああいうユニフォームを着た方たちに投げる感覚が分かった」とプロ入りの決意を固めたという。

 家族に打ち明けた所、「地獄を見てこい」と送り出されたようだ。田中投手は「僕は野球エリートじゃない。学業と野球を両立してきた。同じ境遇の人が何かを感じてくれれば。」と話し、プロでの意気込みについて「どれだけ通用するか、道を開けたらいい」と話した。

 最速149km/hの速球に多彩な変化球を投げ、巨人、阪神、東京ヤクルトなどのスカウトが注目をしていた。関西ではNO1投手の声もあり、大学生投手では上位クラスに入っているとみられる。ドラフト会議では指名が注目される選手の一人となりそうだ。

 8月23日に行われた阪神2軍とのプロ大学交流戦(鳴尾浜)に登板(7回6失点)したことで決断。同30日に両親に打ち明けた際は「地獄を見てこい、と言われた」という。田中は「僕と同じ境遇の人が何かを感じてくれれば。どれだけ通用するか、(京大出身者として)道を開けたらいい」と意気込みを語った。

 8月23日のプロアマ交流戦・阪神戦の登板が転機となった。7回6失点だったが、猛虎のユニホームによって、自身のハートに火をつけられた。「自分の頑張り次第。明確な自信はないけど、ああいうユニホームを着た方たちに投げる感覚が分かった。あれだけの人の前で投げることができた。(秋に)いい結果を残し、自信をつけたい」と言い切った。

 この日は視察に訪れたスカウトはいなかったが、開幕戦の立命大戦には阪神、楽天、中日など6球団12人のスカウトが集まり注目度の高さをうかがわせた。1年生の時から密着する阪神・池之上格スカウト課長は以前に「技術、素材はプロのレベル。力任せではなく、考えて投球できている」と評価するなど、他球団も興味を抱いており、獲得に向けた調査がさらに熱を帯びるはずだ。

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