東都大学リーグの亜細亜大vs拓殖大の試合で、亜大・藤岡裕大選手がランニングホームランとバックスクリーン弾の2本のホームランを記録した。阪神のスカウトが評価をしている。
野球センス抜群
藤岡裕大選手はこの日、3番サードで出場して初回にレフト前ヒットを放つと、2回にはバックスクリーンに2ランホームランを放つ。そして4回2アウト2塁、センターオーバーの打球がフェンスにダイレクトで当たって跳ね返ると藤岡選手は一気に加速し、一気にホームまで還るランニング2ランホームランを記録した。
藤岡選手は岡山理大付から亜細亜大に進み、当初は50m5秒台で走る俊足選手として期待されていた。しかし1年目からサードで出場して鋭い打球を放つなど強打の選手として注目されるようになり、3年まで5本塁打を記録している。藤岡選手は入学時から10kg以上体重を増し「太って50メートルは5秒8からタイムが落ちた」と話す。足よりも強い打撃を選択し体を変えてきた。
阪神が注目
試合に使ってもらえない時期もあったが、体に秘められた馬力があり、それを一気に解き放つような打撃と加速は高く評価されている。阪神は当初より藤岡裕大選手をドラフト候補に挙げてきたが、この日も北村スカウトが視察、「下半身を使ってバットをしならせて打てる。掛布さんみたい」と打撃に高い評価をしている。
プロでは強打のサードを期待され、福岡ソフトバンクの松田選手や、千葉ロッテの今江選手、現在カープの新井貴浩選手のような思い切りのよいバッティングが期待される。プロでは意外とサードの人材が不足しており、ドラフト会議では3位前後で指名がありそうだ。
中堅フェンスに当たった打球が転々とするのを、見逃さなかった。4回2死二塁。亜大・藤岡が50メートル6秒の快足を飛ばし、迷わず本塁を陥れた。東都では07年秋に駒大・福井が放って以来8年ぶりのランニング本塁打に「変な方向に跳ねていたので、行けるかなと思った」と振り返った。
岡山理大付時代は投手兼三塁手。MAX149キロを誇るが、亜大では野手に専念している。入学から10キロ以上増量して84キロに。「太って50メートルは5秒8からタイムが落ちた」と笑うが、強肩を生かした守備とパンチ力のある打撃で、ドラフト候補に挙がるまでに成長した。
視察した阪神の北村スカウトは「下半身を使って、バットをしならせて打てる。掛布さんみたい」と、同じ右投げ左打ちの名三塁手になぞらえて称賛した。
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