2011年の夏の甲子園で、日大三のエースとして優勝し、大学1年春に大学野球選手権で、早稲田大のエースとして優勝しMVPとなった吉永健太朗投手が、今年のプロ入りを断念し、JR東日本に進む可能性が高いことが分かった。
高校時代ドラフト1位候補
日大三時代は甲子園優勝の後、高校日本代表としてもエースとして、アジアAAA選手権決勝で韓国戦で完投勝利をし優勝をした。最速149km/hの速球と大きく曲がるシンカーはプロのスカウトもドラフト1位候補として評価をしていた。
しかし、日大三の優勝メンバー(畔上翔、高山俊、横尾俊建、鈴木貴弘、吉永健太朗)は、東京六大学のそれぞれにチームに進学して、4年後にプロ入りすることを目指し戦う事を決め、吉永投手は早稲田大に進学をした。
大学でも実力は抜きんでており、春のリーグ戦では有原航平投手などを抑えてエースとして活躍し4勝0敗でチームの優勝に貢献、大学野球選手権でも決勝の東洋大戦で7回4安打8奪三振で無失点に抑え、東浜巨投手に投げ勝って優勝をした。
このまま順調にいけば、ドラフト1位指名は間違いなかった。
プロ志望せず
しかし、その秋のリーグ戦は3勝2敗と調子を崩すと、その後はフォームを崩し、肩など故障も頻発して登板機会も減った。今年の春も2年秋以来の1勝を挙げたものの、5月17日の明大戦でスイングをした時に左わき腹を負傷した。その後、マウンドで投球を見せたものの、球威は失われていた。
吉永投手はこの春のプロ入りをかけて意気込んでいたが、結果を残す事はできず、大学野球選手権後に周囲と話し、社会人入りを決めたという。関係者によるとJR東日本が有力であるとスポーツ報知は報じている。
甲子園優勝投手が大学に進学した中では、斎藤佑樹投手、東浜巨投手が大学4年間で記録に残る活躍を見せたものの、プロ入り後は活躍をできていない。また、春夏連覇をしている興南の島袋洋奨投手も、故障やフォームを崩し、2014年にドラフト5位で福岡ソフトバンクに指名されている。吉永投手はプロ志望をして何位でもいいというのであれば、ドラフト下位で指名する球団もあったかもしれないが、毎年のように好投手をプロに送りだすJR東日本で復活を目指す道を選択した。
日大三メンバー
東京六大学に進んだ日大三メンバーのうち、明大の高山俊選手はリーグの最多安打記録を樹立しそうで、ドラフト1位で指名されそうだ。しかし、慶大・横尾選手、法政大・畔上選手、立教大・鈴木選手はこの春も結果を残せなかった。
横尾選手はパンチ力やフルスイングでプロ志望すれば指名の可能性はあるが、畔上選手と鈴木選手は指名は難しいとみられる。
コメント