関甲新大学リーグでは新潟医療福祉大の笠原祥太郎投手が白鴎大戦に先発し、5回6安打2失点も6つの三振を奪った。この試合には横浜DeNA、東北楽天、埼玉西武などが編成部長クラスが視察した。
147キロ左腕
笠原祥太郎投手は新潟県の新津高校出身で、高校時代は最速135キロの左腕投手で夏は2回戦で敗退するなど無名の投手だったが、入学した年に野球部が創部し、3部リーグからスタートした新潟医療福祉大で球速を147キロまで伸ばした。そして昨年秋のリーグ戦では新記録となる73奪三振を記録して注目をされるようになり、今季は1戦目を任されて41回を投げて59奪三振を記録している。
この日の白鴎大戦は「調子は良くなかった。浮いた球が多かった」と話したように5回を投げて6安打で2失点を許してしまう。しかし、「カットボールは良かった。狙って三振が取れた」と6つの三振を奪った。
今季は山梨学院大に勝利すると、平成国際大と関東学園大戦では完封勝利、そして上武大戦でも1回戦で完投し3-2で勝利していた。この試合では勝利はつかなかったがリーグを代表するエースとして活躍をしている。何より新潟医療福祉大を3年間で3部リーグから1部リーグに引き上げ、そして今季は優勝の可能性を残すなど、チームを引っ張っている。
7球団スカウト注目
この試合には日米7球団のスカウトが視察した。
横浜DeNA・吉田編成スカウト部長:「近鉄の鈴木啓示を思い出した。先発で使いたいタイプ」
埼玉西武・鈴木球団本部長:「投げっぷりがいい。常時140キロを超えてきているし制球も悪くない。注目していきますよ」
東北楽天・長島スカウト部長:「腕の振りも速く変化球もいい。阪神岩貞のようになれる可能性がある」
スカウト部長など幹部クラスの視察が相次ぎ、それぞれ良い評価を得られたようだ。これだけの結果があり球速もある左腕投手という事で、ドラフト会議では指名はされるのは間違いないだろう。笠原投手も「プロを意識してやっていきたい」とプロ志望の意思を明らかにした。
大学野球選手権で全国のチームを相手に投げている姿も見たい。優勝の可能性は残すものの王者・上武大がそれを許してはくれなさそうだ。代表合宿や秋のリーグ戦の投球がポイントとなりそうだ。
DeNA・吉田編成スカウト部長は「近鉄の鈴木啓示を思い出した。先発で使いたいタイプ」とプロ通算317勝左腕の名前を出し、将来性に期待を寄せた。
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