中京学院大の吉川尚輝選手・4度の併殺にスカウト80人熱視線、ドラフト1位入札も

中京学院大, 吉川尚輝

大学野球選手権の開幕戦となった中京学院大vs日本文理大の試合は、予想通り中京学院大のドラフト1位候補遊撃手・吉川尚輝選手の華々しい舞台となった。阪神が13人のスカウトで視察するなど合計80人を超すスカウトが視察し、各球団のスカウトが絶賛のコメントを残している。

守備と足

この日の吉川尚輝選手は守備で見せた。5回は二遊間の真ん中を抜けそうなゴロに追いつくと、そのままセカンドベースを踏みファーストで送球して併殺を完成させるなど、4度の併殺を記録。ファーストまで4秒を切るような打者でも併殺を完成させた。

また打撃では第1打席でセンター後方へのフライ気味の打球を放ち、頭を超すと一気に加速してサードに滑り込んだ。余裕の三塁打となった。打撃に関してはまだ窮屈そうにも見えたり、ポイントがはっきりしていない所がありもう少しという印象だったが、足の迫力は十分だった。この日は4打数1安打1打点だった。

中京高校では1年生の秋にサードで出場し、その後はショートを守った。しかし甲子園に出場することはできず大学に進学する。大学も最初に選んだのは亜細亜大だったが、入学前に練習に参加したところ「自分の野球と合わない」と感じ、岐阜に戻って入学したのが中京学院大だった。

中京学院大では守備のうまさを見せていたもののアルバイトなどにも精を出していたのだが、大学2年の時に全日本大学日本代表合宿に参加し、当時明治大3年の高山俊選手の体力を見て、また当時国学院大3年の柴田竜拓選手のグラブさばきを見てからアルバイトを辞めてジムに通い、そして守備を磨いた。そして大学3年時にはプロも上位候補として認識する選手となり、今年はドラフト1位候補として大注目される選手となった。

80人スカウト熱視線

この日は国内12球団にメジャー3球団のスカウトが視察、阪神は13人態勢で吉川選手のプレーを見守ったが、多くのスカウトが絶賛のコメントを残している。

阪神・佐野統括スカウト:「広角に打てるし、足があり、守りもしっかりとしている。日大の京田君、早稲田の石井君とともに今年を代表するショートでしょう」

横浜DeNA・吉田スカウト部長:「打撃センスがあるし3拍子揃っている。野手では日大・京田君とともに1位候補」

広島・苑田スカウト部長:「先輩・菊池の大学時代よりスローイングは上。守備はプロの1軍レベル。打球の正面に入るのがうまい」

巨人・山下スカウト部長:「スピード感がある。リストが柔らかいから厳しい球も打てる。守備範囲も広い。野手では日大・京田陽太遊撃手とそろって抜けている。足は吉川の方が早い。今年は内野手が少ない事もあり目立つ。当然上位に入ってくる。1位入札があるかもしれない」

中日・中田スカウト部長:「抜群の身体能力。スターになれる要素がある。日大の京田とはタイプが違う。甲乙つけがたい」

千葉ロッテ・永野チーフスカウト:「華がある。足も速くて振る力もある。総合的にいい。上位に入ってくる」

北海道日本ハム・今成スカウト:「スピードがあって守備も軽快。京田と比較してもスイングや体の力は強い」

東北楽天・長島スカウト部長:「野手では文句なしのナンバーワン。すぐに1軍で使えるレベルで1位で消える」

吉川選手の絶賛のコメントはもちろんだが、日大の京田陽太選手の名前も多く出てきており、京田選手の評価の高さの目立っている。

いずれにしてもドラフト1位で消える遊撃手には間違いない。毎年遊撃手の好選手がプロ入りしているが、守備と足でここまで即戦力として安心して指名できる選手はいないかもしれない。

2016年度-大学生内野手のドラフト候補リスト

楽天・長島スカウト部長は「野手では文句なしのナンバーワン。すぐに1軍で使えるレベルで(ドラフトは)1位で消える」と賛辞を惜しまない。最近の流行語でいえば、プロ野球界の『アモーレ(愛する人)』だ。

 巨人は全10人のスカウトが熱視線。山下スカウト部長は「内角もさばけるし、センスを持っている。やっぱり、スピード感がある。守備範囲も広い。(広島・菊池に)似たタイプ」と絶賛。

 巨人・山下スカウト部長は「野手では、日大・京田陽太遊撃手とそろって抜けている。足は吉川の方が速い。1位入札の球団があるかもしれない」と絶賛。広島・苑田スカウト統括部長は「先輩・菊池の大学時代よりスローイングは上。即1軍で使える」と、二塁手で13年から3年連続ゴールデン・グラブ賞受賞の菊池を引き合いに出して評した。

2年冬に参加した大学日本代表候補合宿で「人生が変わった」という。スーパーで総菜を並べるアルバイトをやめ、体づくりに専念。岐阜リーグ通算116安打はOBの広島・菊池の106を上回る。巨人の山下哲治スカウト部長は「守備範囲が広い。当然、(ドラフトの)上位に入ってくる素材」と評価。岐阜の至宝がドラフト戦線の主役に躍り出た。

12球団ドラ1候補、吉川直輝 日刊スポーツ1面 2016/6/7

 


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