明治大、上原健太投手が安定の投球、中嶋啓喜選手が勝ち越しタイムリーで決勝へ

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 明治神宮大会準決勝、明治大は大商大と対戦し、4-1で勝利した。

再来年のドラフト1位候補

 先発した上原健太投手はストレートを140km/h前半に抑え、スライダー、スクリュー(チェンジアップ)で左右に散らせて安定したピッチングを見せる。7回4安打8奪三振、5回に同点に追いつかれるタイムリーヒットを打たれたがそれ以外は抜群の安定感だった。

 190cmの大型左腕投手で150km/hのストレートを投げる。それだけでもドラフト1位候補なのだが、2年生の春にフォームを崩して苦しみぬいた。そしてこの秋掴んだのがこのピッチングで、東京六大学では防御率0.88でリーグ2位となった。成長曲線を歩んでいる投手だといえる。

主将の意地

 中嶋啓喜選手は秋季リーグ戦で優勝したときにベンチに入る事もできなかった。6試合でヒットはわずか1本、その後はスタメンから外れると、優勝決定の試合はスタンドから見ていた。大学2年生秋のシーズンで打率.367を記録しリーグ4位となる。そこから明治大の主軸選手として、ドラフト候補として注目されるのだが、3年春は打率.138、秋は.239、4年春も.205でバッティング取り戻せないままプロ入りを諦めた。

 ベンチ入りができなくても主将として朝6時前に起床し素振りを繰り返し、トイレ掃除も欠かさずに続けてチームを鼓舞した。そしてこの大会は6番ライトで出場し、勝ち越しのタイムリーヒットを放った。秋季リーグ戦では優勝したのだが、主軸の岡大海選手やエースの関谷亮太投手が成績を残せず、どこか安定感の無いチームだった。そのチームに軸が戻ってきた感じだ。

好リードと強肩と2安打

 大阪商業大の桂依央利捕手、近藤大亮投手、金子丈投手といったリードしづらいと思われる投手をリードし、31年ぶりの明治神宮大会出場を決めた。この日も金子丈投手を6回途中まで5安打3失点と抑えてきた。ドラフト3位で指名した中日の米村スカウトは「打者を見ながらいいリードをした」と評価をした。

 また3回に二盗を刺す強肩を、さらに4打数2安打を記録した。勝利はならなかったが、31年ぶりのベスト4進出を勲章として大学のユニフォームを脱ぐ。これからはドラゴンズのユニフォーム姿を長い間見せる事になる。

 今秋リーグ戦では6試合で打率・091と不振に陥り、優勝を決めた法大戦はスタンドで観戦。それでも腐らず、早朝6時から素振りをこなし、便所掃除も欠かさなかった。2年前の優勝時には全試合4番を務めた主砲は「最後は(チームに)優勝の置き土産を残したい」と意欲的だった。

 大商大のリーグ戦から続いた快進撃が止まった。1点を追う5回1死三塁から黒田祐成の右前打で同点に追いついたが、金子丈が6回に3失点し力尽きた。準優勝した82年大会以来の決勝進出を逃したが、富山陽一監督(49)は「(全国は)遠いところと思っていたが来られてよかった」と健闘を続けたナインをたたえた。

 4番・桂は2安打で、2季連続リーグ首位打者の力を見せた。勝利につながらず「もう一日長く、このチームで野球をしたかった」と肩を落としたが、3回1死一塁では二盗を阻止。二塁送球まで1・9秒を切る強肩を全国舞台で披露した。

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