済美・安楽智大投手が152km/h記録し13回を投げきる、プロのスカウト絶賛

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 センバツ高校野球大会、5日目第1試合は済美vs広陵の試合が行われ、新2年生の16歳、安楽智大投手が初回に152km/hを計測した球で広陵の4番を三振に斬って取った。

 16歳で既に187cm85kg、昨年の秋季大会で既に152km/hを記録、愛媛大会の松山聖陵戦では延長14回を投げて21奪三振を記録するなどスタミナも魅力の投手が、甲子園でいきなり魅せた。初回、先頭バッターの下石涼太投手の打席で150km/hを記録すると、2アウト3塁のピンチで4番太田選手には150km/hのストレートで追い込むと最後は152km/hの速球で三振に斬って取った。

 その後は少し抑えたストレート、それでも常時140km/h中盤を記録しているが、打たせて取るピッチングを見せた。ほとんどがストレートで高めに行くのだが、それでもバッターは手が出てしまうほど球速と共にキレのある球だった。

 8回まで無失点に抑えたが9回に疲れもあってか3連打などで3失点し同点に追いつかれた。昨秋の四国大会・鳴門戦でも4-1とリードしながら9回に4失点しサヨナラで敗れた経験もある。しかし延長に入っても安楽投手は落ち着いていた。延長10回はノーアウト満塁のピンチを迎えるも、三振と併殺で切り抜けると、13回を投げて10安打3失点13奪三振5四死球、232球の熱投だった。

プロのスカウトも絶賛している。
○巨人・山下スカウト部長:去年の春に見ているけど、1年で見違えるほど成長している。間違いなく来年の目玉になる
○北海道日本ハム・山田GM:フォームはダイナミックでも、球がバラつくわけでもない。ダルビッシュが高校2年のときも、こういう感じでしたね
○東京ヤクルト・鳥原チーフスカウト:まだ上半身で投げているけど、これで下半身を鍛えれば常時150km/h台がアベレージで出る。160km/hも夢じゃない
○東北楽天・早川スカウトマネージャー:荒削りだけど直球の威力がある。もっと空振りを取れれば。完成すれば、藤川球児みたいになる。
○千葉ロッテ・永野チーフスカウト:真っすぐは上の世界でも通用する。変化球も高校生であれだけの球筋はいない
○千葉ロッテ・鈴木スカウト:これだけスケールが大きいピッチャーは伊良部以来。ピッチングを覚えれば、もっと楽に投げられるようになる
○横浜DeNA・吉田スカウト部長:大谷、藤浪クラスだよ。腕が長くて、体をうまく利用している。左腕の使い方もうまい。バランスが取れている
○阪神・熊野スカウト:2年であれだけの球速。来年どうなるんやろ、と期待します。うちの藤浪もそうだが、成長するのが楽しみ
○広島・苑田スカウト統括部長:腕が振れているね、東映の尾崎行雄のようなイメージ。瞬発力もあるし、まだまだ伸びる。
○埼玉西武・奥園編成部長:素晴らしいピッチャー。今は力で押す投球ですが、この試合も最高の経験になるはず。けがにだけ気をつけてほしい

 またブレーブスの大屋スカウトも、ダイナミックなフォームでプロ好みする体つき。体が大きいのにしっかりと体全体を使える。まだ荒削りだが将来が楽しみ。と話す。昨年の秋は変化球が制球されていたが、この日はスライダーのコントロールが乱れた。ストレートは高めに浮くなど課題はあるが、フォームに大きな問題などはなく来年までには修正してくるだろう。ただし登板過多によるケガは非常に気になる。

 昨年のドラフトで大谷翔平投手を逃したことをかなり悔やんでいるプロのスカウトは多いと思う。来年のドラフトはそのリベンジという思いもあり熱を帯びてくると思う。

  スタンドがどよめいた。初回だ。安楽が先頭・下石に投じた5球目が150キロを計測。2年生ではセンバツ史上初の快挙だが、あいさつ代わりでしかなかった。2死三塁で4番・太田を迎え、その4球目。外角直球で空振り三振に斬ると、電光掲示板には152キロが表示された。

   「150キロを超えたいと思ってやってきた。152キロで三振を取れてうれしいですが、155キロに届かなかったので…」。3回にも152キロを記録するなど、この日は150キロ台を5度もマークした。それでも満足していない。球場表示で07年夏の仙台育英・佐藤(由規=ヤクルト)の155キロ超えを狙うからだ。

   球威が落ちてきた9回には3連打を浴びるなど、3点のリードを吐き出した。「8回まで100点。ただ、直球で押しすぎた」。延長10回に無死満塁と絶体絶命のピンチを迎えて、スイッチを切り替えた。市岡には2球連続スライダーを投げてから144キロ直球で見逃し三振。川瀬にも3球連続スライダーを見せ、最後は直球で一ゴロ併殺。延長13回、232球の熱投。マウンドは最後まで譲らなかった。

  衝撃は初回だった。安楽が2死三塁から、広陵・太田創に投じた4球目。空振り三振を奪った外角高めのボールは、152キロを表示した。マンモススタンドがどよめいた。「どよめきは聞こえなかった。うれしい記録ですが」と平然としたが、2年生投手としては春夏通じて史上最速記録。“新怪物”が生まれた瞬間だった。

   スピードガンが導入された1980年以降、2年生投手の最速記録は、11年夏に花巻東・大谷翔平と05年夏に駒大苫小牧・田中将大がマークした150キロ。だが、ともに夏の記録だ。新怪物は、これを気温7・7度の中で更新。初回、先頭打者の5球目に“最速タイ”の150キロをあっさり記録し、3回1死では下石涼太の初球にも再び152キロと剛球を連発した。

   心の強さもモンスター級だ。完封勝利が見えた9回には、3連打と犠飛で3点リードを一気に追いつかれた。しかし、平気な顔でマウンドに仁王立ちし、続投を志願。10回無死満塁の大ピンチも切り抜けた。甲子園通算21勝目を挙げた百戦錬磨の上甲正典監督(65)に「彼と一緒に心中しようと思った」と言わしめた232球の熱投。延長13回に金子昂平のサヨナラ打を呼び込んだのは、16歳の精神力だった。

済美16歳2年最速152キロ・安楽  - ニッカンスポーツ1面:2013/3/27

 各球団のスカウトのコメントなど

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