昨夏のヒーローも活躍、藤浪晋太郎投手が9勝目、大谷翔平選手は二刀流披露

阪神球団ニュース 北海道日本ハム球団ニュース 2012年ドラフトニュース

 甲子園の熱戦が続く中、昨夏のヒーローもプロ野球で活躍を見せた。

 昨夏のヒーローは春夏連覇を達成したエースの藤浪晋太郎投手と、岩手大会決勝で敗れたものの高校史上初の160km/hを記録した大谷翔平選手だった。そして阪神のローテーション投手として活躍する藤浪晋太郎投手は東京ヤクルト戦で6回7安打2失点に抑えて9勝目を挙げた。

 ここまで8勝を挙げる活躍を見せているが、5ヶ月連続で公式戦が続く事は経験していないだろう、調子は良くなかった。しかし、4回1アウト1,2塁のピンチ、5回1アウト満塁のピンチでギアチェンジをして140km/h後半のストレートで併殺に打ち取りピンチを脱するなど、大阪桐蔭のエースとして鍛えられた精神力が活きている。

 これで9勝目を挙げた。東京ヤクルトの小川泰弘投手が12勝で、巨人の菅野智之投手が10勝で足踏みをする中、勝ち星を伸ばした。勝ち星で並ぶことができれば、19歳の藤浪晋太郎投手が記者の投票による新人王争いで逆転する可能性もある。

 一方、北海道日本ハムのドラフト1位ルーキー・大谷翔平選手は5番ライトでスタメン出場し4回裏にはライト前ヒットを放った。高卒新人で5番を打っているのも凄いが、8回にはDH制を解除してリリーフで登板すると最速154km/hを記録、本多選手にヒットを許し、中村選手には16球を粘られるもファーストゴロに仕留めて1回を無失点に抑えた。

 6回にリリーフ登板を告げられると、7回の守備を終えてブルペン入りし19球で肩を作っての当番だったという。今後はこのような登板は考えていないようだが、今後、どのような形で起用されるのか、期待と不安がある。打撃では現在、打率.276も規定打席に達していない。投手としても規定投球回には達していない。2本塁打で2勝というのが大谷翔平選手の数字だ。もちろん高校1年目で1軍でプレーしている事は凄いことだし、投打で活躍している事も凄いことだが、藤浪投手が9勝を挙げ新人王争いをする中で、この数字をどう見るだろう。

 春夏連覇を記録した藤浪投手に比べてまだ素材型だった面もある。今年1年間で本人も首脳陣も二刀流を経験し、来年は規定打席、規定投球回をクリアして欲しいし、投手で10勝、打っても20本塁打は記録して欲しい。

  ピンチのたびに野手に励まされながら、藤浪が粘りの投球を続けた。6回を被安打7で2失点。9勝目をつかんだ右腕に、笑顔はなかった。

 「内容には満足していない。ブルペンとマウンドとの感覚のずれを修正できなかった。腕がちょっと横振りになっていたかも」

 自己最長の9回、132球を投げた前回登板(対中日、ナゴヤドーム)から中6日。初回は先頭から安打、犠打とわずか2球でピンチを背負い、2死後に先制された。4日の巨人戦(東京ドーム)から続けていた連続無失点は15イニングで止まった。決め球のカットボールが指にかかり過ぎ、「対相手よりも対自分になってしまった」と苦心の投球を思い返した。

 しかし、味方に逆転してもらった後は主導権を渡さなかった。「何とか粘りながらの投球ができた」と4回1死一、二塁、5回1死満塁の窮地はいずれも速球で併殺打に仕留めた。

 開幕17連勝と快進撃が続く楽天・田中と同様、藤浪も満塁で被打率はゼロ。ピンチになればなるほど力を発揮する。和田監督も「悪いといっても要所、要所は力を入れていた」と評価。かつて楽天で田中を指導した山田勝彦バッテリーコーチは「球威、制球力のギアチェンジが藤浪もできる」と共通点を挙げる。もはや、窮地ではマー君級。6月16日の直接対決(Kスタ宮城)で完敗が、「(田中)将大と投げ合い、自分に何が足りないかを感じ取っていた」(山田コーチ)と成長を促したとみる。

 何度バットに当てられても、大谷の闘志は萎えなかった。8回1死二塁。チームのスピードガンでこの日最速156キロを計時した中村への7球目の直球が、低めに外れた。フルカウントとし、8球連続でファウルされたが「直球で打ち取れると思っていた」。16球目に154キロの内角直球で一ゴロ。最後は今宮を遊ゴロに仕留め、投手としての仕事を終えた。

 初体験の野手(右翼手)から投手への二刀流。7回裏の攻撃中にブルペンに入り、8回から指名打者(DH)を解除し「5番・投手」となって4番手でリリーフした。先頭の本多に左前安打を許したが本塁は踏ませず、1回1安打無失点。中村にフルカウントから粘られたが、プロ8登板目で初の無四球だ。「思ったところにいった。球の走りもバランスも悪くなかった。(投手として)準備もしっかりできていた」。次回先発が濃厚な23日のオリックス戦(京セラD)への変則先発調整で、制球面に手応えをつかんだ。

 その裏、8回無死一塁では森福に空振り三振に打ち取られたが、4回先頭で放った右前安打に成長が隠されていた。プロ入り後、初めて外角の直球を引っ張り、右方向にヒットをマーク。開幕から「僕は逆方向に打つしかない。プロの球はなかなか引っ張れない」と漏らしていた打者としての課題を克服した。

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