白鴎大足利・大下誠一郎選手が4本の2ベースヒット記録

白鴎大足利, 大下誠一郎

 白鴎大足利は東陵と対戦し、1年生でチームをセンバツ出場に導いた白鴎大足利の大下誠一郎選手が、甲子園でも大活躍を見せた。

フルスイング

 大下選手の特徴といえばフルスイングが挙げられる。振りかぶってから思い切りスイングしてボールを叩き、芯に当たった球は痛烈な打球で外野へ飛んでいく。この日は第1打席は思い切り引っ張り三塁線を破る2ベース、第2打席は右方向、右中間深くに運んだ。第3打席、第4打席はセンター方向の高いフライだったが、スイングの鋭さと甲子園の風で外野手が目測を誤っての2ベースとなった。

 右方向に引っ張るという言葉があるが、まさに大下選手はこれをあらわしている感じで、ライト方向にも流すのでなく、体を残して引っ張っている。1年生で4番を打ちチームを引っ張った選手は、やはりタダモノではない。

 

福岡から

 大下選手は中学時代は福岡県のボーイズリーグ、小倉バディーズでプレーし、ボーイズの日本代表として世界一に輝いたメンバーの一人だった。地元の強豪高校からの誘いもあったが、白鴎大足利の藤田監督が何度も足を運び、その熱意に打たれて進学を決めた逸材。

 投手としても中学時代に141km/hを記録するパワーを持っており、投打ともに注目されているが、この日のスイングを見れば打者として評価を上げそうだ。

 「プロ野球選手になってホームランバッターになりたい」と話す大下選手、昨年秋に右足関節の手術を行い、負担がかからないように7kg絞ったという。それでも170cm85kgの体を維持し鋭い打球を放つ。やや小柄なのが気になるが、大阪桐蔭・森友哉選手のように右へ左へホームランを打てる選手に成長して欲しい。

 

 ミスター・ダブルの襲名だ。白鴎大足利・大下が初回1死二塁から三塁線を破る先制の適時二塁打など大会新となる4本の二塁打を放ち、関東王者の実力を見せた。風に流され相手守備のミスを誘うラッキーもあったが「こんなに出るとは思わなかった。幸運な安打もあったけど打ち方は悪くなかったです」と5打数4安打3打点と活躍した。

 早くもプロの注目を浴びる大下は、2年生ながら副主将を任されるチームの軸。同学年をまとめることと3年生をプレーで刺激することが役目だ。昨秋に右足関節三角骨障害による手術を受けた影響で、患部に負担がかからないように術後から7キロ減量。大好きな肉も抑えて、体を絞ってきた。2回戦で沖縄尚学の山城と対戦する。「力負けしないようにどんどん振っていきたい」と気合十分だった。

  「日頃やってきたものを出せた。大舞台になればなるほど、絶対勝ちたいと思うんです」

 一回一死二塁、狙い定めた直球を右打席から左翼線へ痛烈に弾き返す先制二塁打。三、四、八回にも二塁打を放ち、5打数4安打3打点。エース右腕・比嘉新投手(3年)の1失点完投を強力に援護した。

 福岡・若松中3年時にボーイズリーグの日本代表の4番に選ばれ世界大会優勝。昨秋関東制覇にも貢献し、夢舞台で初出場初勝利の立役者になった。この下級生に副将を任せる藤田慎二監督(35)は「信頼できるいい男。先制打が大きかった」と絶賛だ。


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