新庄・山岡就也投手が2安打13奪三振完封、巨人、広島、阪神などがマーク

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 センバツ高校野球大会、5日目の第1試合ではプロ注目の山岡就也投手のいる新庄高校と東海大三が対戦した。山岡投手は初回に三者連続三振を記録すると、その後も東海大三打線を2安打に抑えて完封、合計13三振を奪う好投を見せた。

テンポとフォームが独特

 山岡就也投手は173cmと小柄な左腕だが、最速144km/hを記録する。この日の投球を見ると、ストレートは130km/h台中盤くらいだが伸びがあり、さらに大きく足を上げた後に大きなテイクバックだが素早く投げてくる感じの独特のフォームで打者はタイミングを取りづらく、またテンポも速く、ストレート、スライダーを投げてくるため、打者は考える時間のないままバットを出して空振りをしているような感じだった。

 奪った三振は13個、その内12が空振りで奪った三振という内容だったが、ストレートを打者の外角低めに入れ、左バッターにはそこから外に曲がるスライダーを投げたかと思えば、インコースから大きく曲がるスライダーでも空振りを奪った。昨年、新庄高校から巨人にドラフト3位で指名された田口麗斗投手が、ストレートとスライダーのキレで三振を奪うタイプならば、山岡投手はフォームやテンポなど投球全体で三振を奪うような感じだろう。

 ヒットもわずか2本に抑え、投げっぷりと共にコントロールなど繊細さも併せ持つ投手だった。

 

プロも注目

 山岡投手の好投に、昨年、田口麗斗投手を指名した巨人の山下スカウト部長は「体は小さいけど投げっぷりがいいしストレートの角度がある。体全体を使って力強い球を投げる。前評判は聞いていなかったが、今日の試合に関してはいい印象。夏までにもう一回り成長すればいい。」と話し、夏までにもう一段階の成長を期待した。また、地元広島の苑田スカウト部長は「夏まで見ていかないといけない」とマークする事を示唆した。

 阪神・畑山俊二スカウトも、「同じ腕の振りでツーシームを投げ分けていた。投げっぷりもいい。」と評価をしている。田口麗斗投手は昨年5月に練習試合で完全試合を達成し、春季広島大会で17奪三振を記録した。夏は決勝で瀬戸内の山岡泰輔投手と引き分け再試合の投げ合いを見せ、18U代表にも選ばれてプロ入りしている。山岡就也投手にも、まずはこの甲子園でもっと活躍をし、春、夏もこれくらいの成績を残す事ができれば、ドラフト会議で指名されることになりそうだ。期待している。

 

高井ジュリアン投手は肩を痛める

 東海大三の高井ジュリアン投手も140km/h近いストレートを投げていた。5回まで8安打を許し3失点したものの、力は十分ある投手だと思う。5回を投げた後に肩を抑えて降板してしまった。「肩が抜けたような感じ」だったということで非常に心配だ。制球力や変化球など課題はたくさんあるが、素質は高井投手だと思う。

 

  山岡が初回から躍動した。先頭打者を、真ん中低めのスライダーで空振り三振に仕留めると勢いに乗った。ここから2回先頭まで4者連続の奪三振はすべて空振り。その後に重ねた9Kも、9回の見逃し1つを除けば、すべて空振りという2安打完封ショーに「満足です。すごく楽しかった」。三塁を踏ませなかった左腕が笑みを浮かべた。

 武器となったスライダーは、ドラフト3位で巨人入りした昨年のエース、田口による直伝だ。「スライダーを教わったんですが、苦手で…。自分は直球で打たせて取るのでタイプも違います」。田口流に改良されたスライダーの切れが、この日最速138キロのストレートの威力を倍増させた。

 同じ左腕とあって、田口の背中を追いかけてきた。入学後は、密着マーク。「普段はおもしろい方でしたが、野球になると厳しかった」。一緒に投げ込みを行っただけでなく、走り込みも続けるうちに足腰が強くなった。その効果で1年生時に120キロだった球速は、最速144キロまでアップした。

  「しっかり笑顔をつくって、楽しく投げられた」。4者連続三振と立ち上がると、直球とスライダーのコンビネーションがさえる。5回まで10奪三振。6回以降は「自分本来の」打たせて取る投球にシフトしたが、13三振のうち12個を空振りで奪ってみせた。

 中略  ▼巨人・田口(昨年のエース)チームが全体的にまとまっていた。打線がつながって線になっていた。山岡も生き生きと投げていた。とことん上を目指して戦ってほしい。

 ▼巨人・山下哲治スカウト部長 体全体を使って、力強い球を投げる。体がひと回り大きくなれば、楽しみ。

 ▼阪神・畑山俊二スカウト 同じ腕の振りでツーシームを投げ分けていた。投げっぷりもいい。


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