佐野日大・田嶋大樹と智弁学園・岡本和真選手が対戦、どちらが評価を上げたのか?

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 センバツ7日目は注目の対決が行われた。大会NO1投手と評価されている佐野日大の左腕・田嶋大樹投手と、初戦に2本塁打を放ち大会NO1打者の評価を得た智弁学園・岡本和真選手、右バッターに対する田嶋投手、レベルの高い投手に対する岡本選手の視点で見てみる。

課題克服の田嶋大樹投手

 この日はストレートの最速は143km/hを記録、しかしストレートよりもスカウトが「高校生では打てない」と話しているスライダーを多めに投げていた。岡本和真選手との第1打席、ストレート、横のスライダー、縦のスライダーを投げて探りを入れた。スライダーを打ってレフトフライに打ち取る。しかし、「最初に投げた縦のスライダーがあっていないと感じました」と話し、これからの対戦の軸で縦のスライダーを選択した。

 第2打席はこの縦のスライダーでワンバウンドでも空振りを奪い、最後もスライダーで空振り三振を奪う。そして注目は6回の第3打席だろう。岡本選手はまだ縦のスライダーを空振りしたが、1球見逃され対応をし始めたタイミングで投げた135km/hの内角のストレートで見逃し三振、これこそ田嶋投手が昨年秋から課題としていた、右バッターへのインコースのストレートで、キッチリと投げきることができた。本人も満足の三振だっただろう。

 8回は疲れなのかスライダーのキレがなくなり、ストライクゾーンに入ったところを右バッターだけでなく左バッターにも待って打たれた。それでも140km/hを超すストレートで力で勝負し何とか勝ち越しを許さず、延長10回まで粘りの投球を見せた。

 田嶋投手の成長と凄さを見せた試合だった。成長の部分は右バッターへの対応、まだ左打者対するよりも球速も少し落としてのストレートだが、インコースにも投げきり抑えることが出来始めた。岡本選手を抑えたことで自信がついたことだろう。また、疲れでスライダーの効きが悪くなっても、ストレートで力勝負をしたり、フォームを修正したりして粘りの投球ができること。多くの武器を持つ田嶋投手は、完成された即戦力として今年のドラフト会議で指名されることになりそうだ。

 

苦しんだ岡本和真選手

 岡本選手は昨年秋の公式戦で三振は0個、1試合に2三振したのは異例といえる。初戦の2本塁打はパワーを十分アピールした。しかし打った球は高めのストレートで絶好球だった。この日は田嶋投手という全国トップクラスの投手で、低めにストレート、スライダーを投げてくる投手からどのような結果を見せるかがポイントだった。

 第2打席は田嶋投手のスライダーに手が出てしまい、ワンバウンドでもバットが出てしまった。第3打席はスライダーもスライダーに手をだして意識してしまうと、次のスライダーは見逃して対応をしたが、次のストレートを見逃して三振に取られた。プロではこれが当たり前になってくる。変化球を狙っていたようにも見えるが、変化球を見ながらボール球を見逃して、その状態でどのようにストレートに対応できるか、プロでの課題となりそうだ。

 それでも8回には田嶋投手の変化球のキレが落ちると、痛烈なセンター前ヒットを放った。少しでも甘くなると見逃さない部分は凄い。プロでも、相手投手が最高の状態で変化球やストレートを投げたら諦めるしかないが、少しでも隙があったらそれを見逃さないのが一流の打者といえるなら、それは間違いなく備えている。

 


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