早大・有原航平投手に中日・落合GM、阪神・中村GMなど日米12球団スカウト視察

早大, 有原航平

 東京六大学の早稲田大vs立教大の試合では、早稲田大のドラフト1位候補・有原航平投手が登板し153km/hを記録したストレートで2勝目を挙げた。この試合には中日・落合GMや阪神・中村GM、北海道日本ハム・山田GMなど各球団のGMクラスが集まった。

153km/hも11安打許す

 この日の有原航平投手は調子の良いほうではなかった。2回を除いて毎回ヒットを許してランナーを出すピッチングで11安打を許した。ストレートは153km/hを記録、常時145km/h以上を記録したものの、立教大打線は有原投手のストレートに負けず鋭く振りぬいてきた。これはこれまでも良く見られたが、球速の割には快打を打たれるのはまだ課題といえる。

 しかしそこからが有原投手の成長を見せた。昨年までならそこで失点を重ねていたが、この日は8回まではランナーを出しながらも3塁ベースを踏ませなかった。大きく沈むチェンジアップで9つの三振を奪い、カットボールなどの変化球で打ち取っていった。

 9回は抑えることができなかった。2アウト1塁の場面で3ベースヒットで1失点すると四球を与えた後に再びヒットを浴び、2アウトを取った場面でマウンドを降りた。結局8回2/3を投げて11安打9奪三振2四死球で3失点という結果だった。試合後に有原投手は「最後は自分の体力不足。球が高かったし、あれだけ打たれたら、かえされるのは当然です」と反省していた。

 

日米12球団視察、GMクラス勢ぞろい

 この日は中日・落合GMがサングラスにマスク、帽子を着用して視察をし、阪神・中村GM、北海道日本ハム・山田GM、広島・苑田スカウト統括部長など、国内球団のGMクラスと、ヤンキース、ドジャースなどメジャーもあわせて12球団のスカウトが視察に訪れた。

 阪神の中村GMは「投手として華がある。江川卓にダブる。」と話し「未完成であることも魅力」と語った。また、北海道日本ハム・山田GMは「安定感がある。走者が出てからいい所に集められる。大きなミスが無くばらつきも無い」と投手としての熟練さを評価した。

 さらに広島・苑田スカウト統括部長は「いつもどおり。今日は変化球がコースに決まっていた。」と話している。地元広島出身の逸材を追い続けている。ドジャースの大慈弥氏も「最速は96マイル。左打者から空振り三振が取れるようになったのが、昨年と違うところだね」と成長を評価した。

 

ドラフト1位候補の中で

 有原航平投手はドラフト1位指名は間違いない。その中で比較されるのが、右腕投手の亜大・山崎康晃投手だろう。山崎投手は177cmと小柄だがやはり常時145km/h以上を記録し、多彩な変化球を持っている。ストレートを低めにコントロールでき高いレベルで安定している投手だと思う。

 有原投手は球がまだ高めに行くこともあり、ストレートを打たれる場面もある。完成度という面では、今はまだ山崎投手の方が評価が高いかもしれない。しかし、187cmから156km/hを記録する素質と、落ち着いて変化球を投げられるようになった事で、巨人の菅野智之投手のように制球重視でも145km/hを記録するようなプロでも勝ってゆける投手になれそうだ。

 

中村奨吾選手はホームラン

 また野手のドラフト1位候補、早稲田大の中村奨吾選手は高めのストレートをバットに乗せ、バックスクリーン手前のフェンス上段に当てる3ベースヒットを放った。沢田圭佑投手の変化球にキッチリとバットを止めて見極め、柔らかいスイングで長打を記録した。また走塁でも中継がややもたついたものの、あわやランニングホームランという走塁だった。

 6回には2ランホームランを記録した、ややこの打席はスイングが大きかったものの、それでも外角をライト方向へファールしたりして粘り、最後は変化球でタイミングを外されたものの左手1本でレフトポール際に放り込んだ。ボールのやや下の部分にバットを入れて打球を飛ばす感覚に、非常に優れている選手だと思う。

 

 足取りは重かった。有原は、ベンチから一番最後に整列に加わった。9回2死二、三塁。後を託した内田聖人が一打同点のピンチを切り抜け、辛くも逃げ切った。背番号11は「勝てて良かったです」と大きく息を吐いた。

 あと1人だった。9回2死一塁。右中間三塁打で1点を返された。四球の後、この日の156球目が中前に運ばれ、ここで降板。昨秋から続く3戦連続完封どころか、完投も逃した。自己ワーストの11安打を浴び「最後は自分の体力不足。球が高かったし、あれだけ打たれたら、(走者を)かえされるのは当然です」と潔く語った。

 中略  中日・落合GMら、日米12球団のスカウトが集結。「投手として華がある。江川卓にダブる」とうなった阪神・中村GMが「未完成であることも魅力」と指摘したように、伸びしろを感じさせる21歳。「次はしっかり投球からリズムをつくりたい」。勝ってなお、満足感はなかった。

 今秋ドラフトの目玉を見ようと国内外12球団のスカウトが集結。有原がうまさを見せた。

 「最速は96マイル(約154キロ)。左打者から空振り三振が取れるようになったのが、昨年と違うところだね」

 こう話すドジャースの大慈弥(おおじみ)氏らメジャースカウトは、1メートル87、90キロの体から150キロ台後半の真っすぐ、ツーシーム、スライダーなどを投げる有原をダルビッシュ(現レンジャース)、田中(現ヤンキース)らにダブらせて視察していた。


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