2023年のドラフト会議は、1位指名で7回抽選が行われる異例の展開となった。
3球団3回、2球団4回
まず最初に、ドラフト1位は事前に指名公表をした球団が3球団、巨人も事実上公表をしていたが、いずれも抽選となった。その一方で最初に指名を公表した2球団(西武・武内夏暉投手、広島・常広羽也斗投手)と事実上公表をしていた巨人(西舘勇陽投手)が抽選で獲得し、中日(度会隆輝選手)は抽選を外した。
1回目の入札では
度会隆輝選手に中日・DeNA・千葉ロッテ、
西舘勇陽投手に日本ハム・巨人、
武内夏暉投手にヤクルト、西武、ソフトバンク、
常広羽也斗投手に楽天、広島、
の4選手にそれぞれ3球団、2球団が重複する展開となった。
このような形の指名重複になると、例えば1人に5球団、6球団よりも抽選を外した時に指名する選手が少なくなるため、外れ1位の選手も競合しがちになる。今年もこの展開となり、2回目の入札では、
草加勝投手に中日、千葉ロッテ、
前田悠伍投手に日本ハム、楽天、ソフトバンク、
が重複した。
そして3回目の入札でも細野晴希投手に日本ハムと千葉ロッテが重複した。
合計7回の抽選が行われ、3球団の重複が3回、2球団の重複が4回となった。
このような場合、抽選を2度外すといわゆるドラフト1位ランクの選手の獲得ができずに2位で予定選手を繰り上げたり、最初に考えた球団のプラン通りにならなくなり、2位以降に大きくプランが崩れる球団もあるが、今年は最終的に3度の抽選を外した千葉ロッテもプランを変更することになったものの、もう一つの課題だった強打の選手・上田希由翔選手を獲得できたため、大きく失敗というような球団は無かった。
ただし、抽選に挑んだ球団、何度も抽選を外した球団は、くじを引く人も、テーブルや控室にいるスカウトや球団関係者もかなり疲弊したと思う。そういう意味では大変なドラフトとなり、この衝撃は来年に「重複しないようにしたい」という思いとして残る事になる。

コメント
よくドラフトは完全ウェーバー制にしろって意見と今のままがいいって意見で議論になるけど、自分は1位抽選は残しつつ外れ1位から(今年であれば中日から)ウェーバー方式にするのがベストだと思う。