夏の高校野球宮城大会では、仙台育英と東北高のライバル対決が早くも3回戦から行われ、大勢の観客が詰めかけた。151キロの速球を投げる仙台育英・山口廉王投手が先発し、9回途中まで無失点に抑える好投を見せた。
エースとして
193cm95kgの右腕投手で、足を高々と上げる佐々木朗希投手のようなフォームから151キロの速球を投げる山口廉王投手だが、まだ実戦での結果は少なく、素材型の投手という評価でもあった。
しかしこの日は、宮城のライバル・東北高校との試合に先発で起用されると、初回の先頭打者にこの日最速の148キロのストレートで見逃し三振を奪うと、初回に何度も148キロを記録する投球で無失点で立ち上がった。「初回から全力を出せた」と話す。
その後はやや制球を乱すイニングもあり、4回には2アウト満塁のピンチとしたが、力を込めたストレートで三振を奪う。カーブやスプリットを織り交ぜながら打たせてとり、8回2/3まで128球を投げ6安打4四球で無失点、奪った三振は5つだったが、「チームが勝つことが一番。」と話し、「自分のランクが1段上がった」と、公式戦で強豪を抑えきったことに自信を掴んだ。
この春までに急成長をしてきた151キロ右腕の評価をするために、この日は9球団14人のスカウトが視察し、横浜DeNAは萩原チーム統括本部長、巨人は水野スカウト部長が視察、
横浜DeNA・萩原統括本部長:「直球に威力があり、魅力を感じる」
巨人・水野スカウト部長:「まだ安定感はないが、いいボールは投げている。粗削りでも将来が楽しみ」
と評価した。
須江監督は「まだまだこんなモノじゃない」と話すが、山口投手は「目標は下克上。一戦必勝を忘れず全力で戦いたい」と話し、昨年敗れた甲子園決勝の舞台での勝利を目指す。



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