北海道日本ハムのドラフト1位ルーキーで、二刀流デビューが注目されていた矢澤宏太投手が、投手としてプロ1軍のマウンドで初登板した。
スライダーで2奪三振
オリックスに10点を奪われたこの試合、8回に新庄監督はこの日は野手として出場していなかった矢澤宏太投手をマウンドに送った。
落ち着かせるように京セラドーム大阪のマウンドを慣らし始めると、先頭打者の宜保選手には145キロのストレートを投げ込む。2球目もストレートでファウルで追い込み、3球目は大学時代は「消える」と評判のスライダーでファーストゴロに討ち取った。
2人目の廣岡選手は移籍したばかりで結果を残そうと矢澤投手に向かっていったが、スライダーを多く使ってファウルで追い込み、最後はスライダーで空振り三振を奪う。
そして3年目の同じルーキーでもある茶野篤政選手には、146キロ、そして低めに148キロのストレートを投げ、スライダーなどで追い込み、最後はスライダーで空振り三振を奪った。
茶野選手は昨年のドラフト会議で育成ドラフト4位で指名されたものの、支配下登録されるとここまで41試合で43安打を打っており、野手としては矢澤選手は成績で遅れを取っている。しかしこの日は投手・矢澤として茶野投手を抑え込み、ドラフト1位指名の貫禄を見せた。
二刀流解禁
ルーキーが投手と野手で出場するのは、2013年の大谷翔平選手以来となる。この日は野手としての出場はなかったが、主にリリーフが想定される投手として、野手の二刀流となれば、どのような起用になるのかが未知数の挑戦となる。
基本的には野手で出場している時は登板はせず、出場していない時の1カードに1試合を「登板可能日」とし、ブルペンで投球をしていたという。この日はその「登板可能日」だったこともあり、矢澤投手も「今日は投げるかもと思っていた」と話す。
新庄監督は「点差に余裕のあるときに。今度は勝ち試合で投げさせてみたい」と話した。まだ二刀流同時出場という可能性は低いものの、今後、投手としても信頼感が高まってくれば、野手で出場しながら終盤にリリーフで登板という可能性も出てきそうだ。
個人的には左の先発投手として考えて良い投手だと思う。来年、再来年に野手としての成績も残し、リリーフで実績を積み重ねてゆけば、大谷翔平投手のような先発ローテーションでの投球というのも見られるかもしれない。



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