仙台大で先発した明治大の150キロ右腕・蒔田稔投手は、最速148キロのストレートを中心に、110キロ台のカーブを織り交ぜる投球で、仙台大を7回1安打6奪三振無失点に抑える力投を見せた。広島統括スカウトが評価をしている。
質の良いストレート
蒔田稔投手は明治大の2枚看板として、ストレートのキレの良さとカーブで緩急をつけた投球が良い投手。
この日は、東北の雄・仙台大との準々決勝に先発すると、148キロとリーグ戦よりも球速が出ており、キレの良いストレートに威力も加わった球を投げた。また、110キロ台のカーブで緩急をつけ、仙台大打線を7回1安打6奪三振無失点と、ほぼ完璧に抑えこんだ。
東京六大学リーグを中心に視察を続ける広島の苑田統括スカウト統括部長も、「スピードも切れも出てきた。自信を持って投げている」と高く評価した。
蒔田投手は昨年春に東京六大学で4勝1敗の成績を残して優勝をしたものの、昨年の大学野球選手権ではもう一人のエース・村田賢一投手が2回戦の神奈川大戦で8回無失点の投球をする中で、準々決勝の佛教大戦で先発し、1回2/3で5安打1失点で降板し試合も敗れている。
この春のリーグ戦では2勝0敗も規定投球回に到達しておらず、本来の調子ではなかった。しかし、今年も同じように村田投手が好投して2回戦を勝ち、準々決勝で強豪を相手に先発をしたが、今年はしっかりと結果を残し素晴らしい投球を見せた。
九州学院高校では2学年上の村上宗隆選手が捕手として、バッテリーを組んだ事がある。プロで活躍する姿に「自分も行きたい」と強いプロ志望の意思がある。「アピールしないとプロは厳しい」と現在の立ち位置を認識しているが、この日は「ここでアピールしないといけないと思った。いいアピールができました」と話した。
この日の投球は秋に向けた再アピールのきっかけになるのではないかと思う。今大会、準決勝、決勝と進む中でもう一度、この日のような投球を見せて、秋は150キロを越える球を見せて勝つ投球ができれば、ドラフト上位候補がひしめく大学生投手の中に割って入ってくるかもしれない。

「自分の持ち味は質の良い真っすぐと緩急」。その「強み」を押し通した。自己最速まで2キロに迫る148キロを計測した直球に110キロ台のカーブを織り交ぜて幻惑。視察した広島・苑田聡彦スカウト統括部長は「スピードも切れも出てきた。自信を持って投げている」と高評価した。



コメント