プロ注目の149キロ右腕・中央大の皆川喬涼投手がリーグ戦初完封勝利を挙げた。
大学ではここまで2勝
皆川喬涼投手は前橋育英出身で、高校時代は甲子園に3度出場をしている。特に3年夏のピッチングが素晴らしく、明徳義塾戦では8回2/3を投げて4安打1失点、最速149キロを記録した。2017年のドラフトで指名された高校生投手、山口翔投手や阪口皓亮投手などと比べても遜色なく、ドラフト上位候補と評価できた。
しかしプロ志望をせずに中央大に進むと、1年秋にリーグ戦初勝利を挙げたが、高校時と同じく威力ある球を投げ、3年後のドラフト1位候補として見ていた。しかし、2年になると球の力が失われ、制球に苦しむ場面も見られ、フォームのバランスが崩れていた。結局、大学3年までにリーグ戦では2勝止まりだった。
そして今年のオフに、「上を目指すのであれば、絶対に変えないといけない」と話し、下半身の強化に取り組んだ。高校時のフォームを取り戻すのではなく、新しいフォームを作り上げるという意識に変わったのだろう。「ランニングも1本1本丁寧に。トレーニングもただやるのではなく、この動きがどうつながるかを考えて取り組んだ」と話す。それにより下半身主導でバランスの良いフォームとなり、制球力が安定した。
この日は球速は最速で144キロだったが、ストレートに得意の鋭いスライダーを低めに集め、亜細亜大を9回5安打9奪三振で完封、「大学に来て一番良かった。」というピッチングを見せた。中央大の清水監督も「バランスが良くなった。下半身からの力がしっかりボールまで伝わっている。上と下のタイミングがすごく良くなった」と評価した。
ただし、上を目指すとなると、スカウトの脳裏には高校3年時のピッチングの印象が残っており、それを上回るか、そのピッチングに近づけられる可能性があると思わせないと行けない。ただし、高校時は上体主導のフォームでもあったので、その頃のフォームとは違ってきている。
下半身主導のフォームで球速が140キロ後半を記録するようになれば、ドラフト指名の可能性が出てくると思う。まずは春にエースとしてチームを優勝に導き、春から夏にかけての成長を期待したい。

「上を目指すなら、自分を変えないといけない」と練習から積極的に取り組むようになった。「ランニングも1本1本丁寧に。トレーニングもただやるのではなく、この動きがどうつながるかを考えて取り組んだ」。これまで四球で崩れることが多かったが、体のバランスがよくなり、下半身からボールに力が伝わった。
前橋育英では3度の甲子園出場を果たしたが、中大では3年のシーズン終了時で通算2勝と伸び悩んだ。「上(プロ)を目指すのであれば、絶対に変えないといけない」とランニング、ウエイト、ジャンプトレーニングなど下半身の強化に取り組み、制球力の向上につなげた。


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