成績が低迷する埼玉西武はこの日、CS出場の可能性が完全に消滅し、2年連続Bクラスが確定した。5月下旬から松井監督の休養を受けて監督代行としてチームの建て直しを図った渡辺久信GMは、監督代行だけでなくGMも辞任する可能性が高い。
GM
渡辺久信GM兼監督代行は、2001年に現役を引退すると、2004年に西武の2軍投手コーチとなり、2軍監督を経て2008年位1軍の監督に就任するとその年にチームを日本一に導いた。その後もシーズン中の波があるチームだったが、強打戦を軸に投手陣をなんとか運用し、2010年から2013年までの4年間はAクラス入りをしたが、2013年にチームは2位だったものの辞任を申し出て球団に了承された。
ドラフト会議でも2009年に菊池雄星投手、2010年に大石達也投手の6球団指名競合のくじ引きで当たりくじを引くなどゴッドハンドとも言われた。2013年からは球団のシニアディレクターに就任しフロントとなると、2017年にはSDと編成部長を兼任し、2019年からGMに就任した。
編成部長やGMとしては、2017年に斉藤大将投手、2018年に松本航投手、2019年に宮川哲投手と強力な打撃陣がいる中で投手陣の強化を進め、野手よりも投手のほうが確実に戦力補強になる」という方針で、投手王国にすることを目指した。しかし、野手陣が移籍などにより徐々にその迫力を失うと、2020年には渡部健人選手、2022年には蛭間拓哉選手をドラフト1位で指名するなど野手の強化も始めたが、山川選手が離脱したことで攻撃陣の課題がさらに大きくなっていた。
2023年には2軍監督などを経て指導者として育ててきた松井監督が1軍監督に就任したものの5位、そして今年は交流戦前までに15勝30敗と大きく負け越して休養した。渡辺監督代行になっても21勝49敗2分けと立て直しは難しく、8月末117試合の時点で36勝79敗2分けと大きく負け越している。
監督代行就任時に「プロ野球人生をかけてやっていく」と決意していたが、このような結果となり、監督代行だけでなくこのようなチーム状況になった責任を取り、GMも辞任することが濃厚で、球団関係者も「アプローチはいろいろある。しっかりと議論していく」と話し、監督コーチ陣の現場だけでなく、外国人補強などのフロントの大幅な刷新の可能性もある。
今年のドラフト会議は新たなフロント陣の元での指名となる可能性が高く、その指名の方針などが注目される。
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