日刊ゲンダイでは、昨年のドラフト会議でオリックスがスタンフォード大に入学した佐々木麟太郎選手を指名しようとしたことについて触れている。来年(2026年)のドラフト会議では指名可能となる見込みで、NPB球団の動向が注目される。
6位指名で
昨年のドラフト会議で、オリックスが6位指名をする際に20分の中断があった。これについて記事ではパ・リーグのスカウトが、「昨年のドラフトではオリックスが麟太郎の指名をNPBに問い合わせ、会議が20分間中断した。NPBから、プロ志望届を出した選手のリストに名前がない、と指摘されたこともあり、オリックスは指名を断念しましたが、米国の大学に通う日本人選手を指名するルールは現在、プロ志望届を出す必要があるのかどうかも含め、ルールが確立されていない。いわばグレーゾーンなんです。我々スカウトもよく分からないところがあるから、混乱しています」と話し、オリックスが佐々木麟太郎選手を6位で指名しようとしていたという。
佐々木選手は昨年9月にスタンフォード大に入学した。しかし、入学前のサマーリーグでは9試合で3本塁打、打率.391、8打点を記録しアメリカでも注目が高まると、野球専門誌のベースボール・アメリカが今年2月から始まる大学リーグ1年生の有望株ランキングで1位に選んだ。
海外の大学などでプレーする選手については、プロ志望届を提出するというルールが無く、新人選手選択会議規約では第7条に「新人選手であって、外国のプロフェッショナル野球組織に属する選手又は過去に属したことのある選手は、毎年、選択会議の7日前までに、いずれかの球団が選択の対象選手とする旨をコミッショナーに文書で通知し、コミッショナーがその選手が選択できる選手であることを、その都度全球団へ通告しなければ、いずれの球団もその選手を選択することはできない。」とあり、基本的に昨年のドラフト会議で指名可能ではあったが、オリックスがこの手続きを行っていなかったために指名ができなかったということになる。
MLBのルールでは、4年制以上の大学生は3年以上在学している選手、または2年以上在学している21歳以上の選手のみ指名可能というルールがあるため、4月生まれの佐々木の場合、大学3年時となる2027年7月のMLBドラフトから対象になる。NPBも2023年10月にルールを改定し、海外の学校に在学中の選手の交渉期間が会議翌年の3月末日から7月末日に延長されたことで、2026年のドラフト会議で佐々木選手を指名し、MLBドラフトが行われる6月を経て7月まで契約交渉を行うことができる。
佐々木選手は一昨年のドラフト会議前には、NBPも進路の候補として入っており、「2年後以降にMLB、またはNPBのドラフトで指名をいただけるチャンスもある。理想は2年後、3年後のドラフトで指名をいただければうれしいと思っている」と話していた。
昨年、指名しようとしたオリックスを含め、2026年のドラフト会議で佐々木選手を指名する球団があるのかが注目される。
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