186cmの体から投げては153キロを記録し、打っては高校通算45本塁打を放ち、ドラフト候補として注目された桐朋高の森井翔太郎選手が、アスレチックとマイナー契約を結び、契約金は150万ドル(約2億4000万円)となった事がわかった。
ドラフト1位候補
森井翔太郎選手は昨年のドラフト候補で多くの球団がそのポテンシャルを高く評価しており、ドラフト上位指名となる可能性もあった。
しかし森井選手がアメリカでのプレーも視野に入れている事がわかると、昨年夏の西東京大会初戦にはアスレチックスやドジャース、カージナルスなどのアメリカの球団のスカウトも集まり、日米14球団42人のスカウトが視察をしていた。
その後、国内のプロ野球かアメリカの大学か、またはメジャーへの挑戦かの選択野中で、家族とともに渡米してメジャーや1A、アメリカの大学を視察し、進路をメジャーに絞った。
メジャーに進むにもプロ志望届の提出が必要で、国内の球団も指名できる状況ではあったが、12球団に対して森井選手からの意志を伝える文章が送られ、ドラフト会議で指名する球団は無かった。ある球団のスカウトは「本来ならドラフト1位で消えただろう」と話す。
一昨年の佐々木麟太郎選手に続き、またしても国内の有望株がNPBを経ずにアメリカに渡る事態となった。またこの日の記事でアスレチックスとの契約金は約2億400万円で、ドラフト会議で争奪戦となった宗山塁選手や金丸夢斗投手などは契約金1億円、出来高払い5000万円となっており、それを上回る契約金となった。
これによって、今後、国内のアマチュア野球でプレーする選手が、直接メジャー球団と契約するような事が今後も増えていくのではないかと思われる。NPBは大谷翔平選手や佐々木朗希投手など国内のスターがMLBに移籍しながらも、国内の野球の裾野の広さもあり人気を保っているが、例えば甲子園で活躍した選手だったり、昨年で言えば宗山選手や金丸投手が直接メジャーにいく、という事になってからではもう手遅れとなる。
ただし、アマチュア選手にとっては高く評価されてその対価を手にし、憧れのメジャーに挑戦できることができる素晴らしい時代となってきているのは間違いない。グローバル化の中で、IT分野などでアメリカに席巻される中、国内の野球市場もアメリカも持っていかれつつあり、今後の日本の野球がどうなっていくのか心配でもある。




コメント