2014年ドラフト会議、12球団のドラフト指名を採点してみました。
12球団ドラフト指名評価
球団 | 点数 | 総評(ざっくりと) ※個別評価は1球団づつ行います | |
東京ヤクルト | 75点 | ×安楽智大 済美 竹下真吾 ヤマハ 風張蓮 右投 東農大北海道 山川晃司 捕 福岡工大城東 寺田哲也 右投 香川オリーブガイナーズ 中元勇作 左投 伯和ビクトリーズ 土肥寛昌 右投 Honda鈴鹿 原 泉 外 第一工業大 中島彰吾 右投 福岡大 |
補強ポイントは投手。安楽投手の単独指名はならずも、予定通り左腕の竹下投手を獲得できた。また2位で風張蓮投手と力のある左右の投手を揃え目標は達成した。3位では将来性の高い山川捕手を指名、4位以降は真中監督の意向で即戦力投手を揃えた。原選手は強肩外野手。 即戦力投手を5人揃えた。竹下投手は8勝前後は期待できると思が、風張蓮投手はやや粗さがありすぐにプロで実践的な投球を望むのは厳しいか。またチームでは、これまでもドラフト下位で獲得した投手が以外と多いものの、一軍と二軍を行ったり来たりしたり、中継ぎなどで投げている投手は多い。そういう意味で絶対的なエースが欲しかった。 |
東北楽天 | 85点 | ◎安楽智大 投 済美 小野郁 右投 西日本短大付 福田将儀 外 中央大 ルシアノ・フェルナンド 外 白鴎大 入野貴大 右投 徳島インディゴ 加藤正志 右投 JR東日本東北 伊東亮大 外 日本製紙石巻 八百板卓丸 外 聖光学院 大坂谷啓生 外 青森中央学院大 |
チームの補強ポイントは投手陣のさらなる強化と外野手の層を厚くすること。安楽投手、小野郁投手の1位2位は他球団も1位クラスと評価する投手で大成功と言える。 福田選手は足、ルシアノ選手は長打力が光る。下位で入野投手、アンダースローの加藤投手、長打力の伊東選手と指名したが、バラエティに富む一方で当たりかそうでないかがハッキリしそうな選手ばかりが揃った。 可能性にかけた夢のある指名だが、リスクも大きいといえる。 |
横浜DeNA | 80点 | ×有原航平 早大 ◎山崎康晃 亜大 石田健大 左投 法政大 倉本寿彦 内 日本新薬 福地元春 左投 三菱日立PS横浜 山下幸輝 内 国学院大 百瀬大騎 内 松本第一高 飯塚悟史 右投 日本文理高 亀井塔生 捕 日星高 |
補強ポイントは投手、左腕投手、内野手。有原投手は獲得できなかったものの山崎康晃投手を獲得した事は個人的に非常に評価をしている。2位の石田投手は、浜田智博投手などが指名出来る中で選択した左腕。最近の投げっぷりだと、プロで活躍するのは難しいレベルにも見える。 3位では狙っていた倉本選手を獲得、ポジション争いに絡む可能性高い選手だと思う。5位・山下選手、6位百瀬選手は未知数だが、内野手のポイントを狙って現役選手を刺激することになる。 福地元春投手は速球派だがまだ粗さが目立つ。うまく育てられるか。また飯塚選手の指名は、この順位で残っているとは思わなくて指名したものとみられ、夢を抱かせる。しかし高校生を大量に解雇しただけに、きちんとした育成環境を作れるかが課題となる。 |
埼玉西武 | 80点 | 高橋光成 右投 前橋育英 佐野泰雄 左投 平成国際大 外崎修汰 内 富士大 玉村祐典 右投 敦賀気比卒 山田遥楓 内 佐賀工 戸川大輔 外 北海高 |
補強ポイントは投手、エースはいるがそれに続く先発の層が薄い。高校生投手をうまく育ててきた球団でもあり、高橋投手を単独で獲得できたことは狙い通り。また左腕の佐野投手も狙い通り。3位の外崎選手も評価の高い選手。4位の玉村選手、5位の山田選手は未知数の選手。 全て狙い通りだったが、4位5位は可能性は未知数でこのドラフトが大成功になるかどうかはここにかかっている。 |
中日 | 90点 | 野村亮介 右投 三菱日立PS 浜田智博 左投 九州産業大 友永翔太 外 日本通運 石川駿 内 JX-ENEOS 加藤匠馬 捕 青山学院大 井領雅貴 外 JX-ENEOS 遠藤一星 内 東京ガス 山本雅士 右投 徳島インディゴ 金子丈 右投 大阪商業大 佐藤雄偉知 投 東海大相模 石垣幸大 右投 いなべ総合 藤吉優 捕 秀岳館 近藤弘基 外 名城大 |
補強ポイントはチーム全体、ベテランに変わる選手の獲得で、沈滞化しているチームをガラッと変えたい。その中で1位から5位まで右・左の投手、外野、内野、捕手を全てのポジションを即戦力で固め、それ以降も社会人の実力派を指名した。 高校生の指名が無く将来性という面で評価を下げるかもしれないが、元々即戦力で獲得した選手が長い間レギュラーを張るチームなので、この指名はチーム状況の即しているといえる。 ただしチームの人気を考えると、高校生も必要だと思う。 |
千葉ロッテ | 85点 | 中村奨吾 内 早稲田大 田中英祐 右投 京都大 岩下大輝 右投 星稜高 寺嶋寛大 捕 創価大 香月一也 内 大阪桐蔭 宮﨑敦次 左投 広島国際学院大 脇本直人 外 健大高崎 |
補強ポイントは先発投手、内野手、主軸を打てる打者。1位は予想外の中村選手指名だが、今年の内野手候補で主軸を打てる選手はあまりおらず、ポンポイントな指名となった。中村選手はアベレージで活躍できるかは分からないが、勝負強さという点でサブロー選手や今江選手のような感じになるかもしれない。 2位では田中投手、3位岩下投手を指名、少し時間がかかると思うが力のある右腕で期待したい。4位は今年も大学屈指の捕手を指名、江村選手、田村選手も含めて12球団屈指の捕手陣だが3人を並行してモチベーションを維持するのも大変そうで、誰かは外野手などに転向するかも。 香月選手は個人的に非常に期待している。派手さは無いものの打撃の堅実さはプロでも生かされそう。 |
広島東洋 | 80点 | ×有原航平 早大 野間峻祥 外 中部学院大 薮田和樹 右投 亜細亜大 塹江敦哉 左投 高松北 藤井皓哉 右投 おかやま山陽 桑原樹 内 常葉菊川 飯田哲矢 左投 JR東日本 多田大輔 捕 鳴門渦潮 松浦耕大 捕 MSH医療専門 木村聡司 内 常葉橘 |
補強ポイントは投手。前田健太投手が残留したものの、野手に比べて若手の突き上げが弱い。その中で有原投手は是非欲しい選手だったが獲得ならず。野間峻祥選手は身体能力に優れ期待の高い選手。即戦力として期待できる。 ただし2位の薮田選手、塹江投手、藤井投手と素材型の投手を揃えた。3人とも150km/hの数字を意識できる投手で持っている素質は十分だが、素材型の投手をこれだけまとめて獲得して一度の育てることができるのかはやや不安。 桑原選手は個人的に非常に期待している。独特な間とスイングでシーズン20本を打てる選手になると思っている。 |
北海道日本ハム | 90点 | ◎有原航平 投 早稲田大 清水優心 捕 九州国際大付 浅間大基 外 横浜高 石川直也 右投 山形中央 瀬川隼郎 左投 室蘭シャークス 立田将太 右投 大和広陵 高濱祐仁 内 横浜高 太田賢吾 内 川越工 佐藤正堯 内 愛知啓成 |
補強ポイントは先発投手と内野手。主軸で中田選手はいるものの糸井選手が抜けた穴をまだ感じさせる。その中で有原投手の獲得は大きい。早稲田大の先輩斎藤投手にも刺激か。来年は先発で投げさせ続ければ10勝8敗くらいの成績は残せそうだ。 清水選手、浅間選手は高い素質を持った選手。それぞれが指摘された課題を克服することができるか。石川選手、立田選手、高濱選手など、とにかく素材を集めた形となったが、ややバランスが悪いようにも見える。 |
阪神 | 90点 | ×有原航平 早大 ×山崎康晃 亜大 横山雄哉 新日鐵住金鹿島 石崎剛 投 新日鐵住金鹿島 江越大賀 外 駒澤大 守屋功輝 右投 Honda鈴鹿 植田海 内 近江高 |
補強ポイントは投手、左腕、主軸を打つ選手。ドラフト1位で有原投手、山崎康晃投手の抽選を外したものの、横山投手を獲得、昨年も岩貞投手を獲得しており左腕が続くものの全体的に左腕投手は少なく、他球団がうらやむだろう。 それよりも会心の指名だったのが2位の石崎投手と江越大賀選手で、石崎投手は名前の通り石直球を投げる。社会人の打者がストレート一本で抑えられ、それがプロで通用するのかを試す。江越大賀選手は波があるものの持っている身体能力が高く、福留選手や伸び悩む大和選手、伊藤選手にとって代わりそうな選手。 守屋投手、植田選手と希望通りの指名となった。 |
オリックス | 95点 | 山崎福也 左投 明治大 宗佑磨 内 横浜隼人 佐野皓大 右投 大分高 高木伴 右投 NTT東日本 齋藤綱記 左投 北照高 坂寄晴一 左投 JR東日本 西野真弘 内 JR東日本 小田裕也 外 日本生命 鈴木優 投 雪谷高 |
補強ポイントは左腕投手で、金子投手の動向では右左関係なく先発が必要だった。それでも昨年のドラフト1位2位の吉田・東明が活躍を見せ、1位指名は単独で左腕の山崎投手の1位指名できた。 2位の宗選手、3位の佐野投手とも素質は高く、将来性が期待できる。そして4位の高木伴投手を獲得できたことは非常に大きい。1位の山崎選手は有原投手や安楽投手に比べてやや物足りなさを感じるが、高木投手と合わせて100点を付けた。 また以前より下位で社会人の投手や野手を指名して活躍を見せる選手が出てきている。西野選手、小田選手にはそれを期待しての指名となった。 |
読売 | 90点 | 岡本和真 内 智弁学園 戸根千明 左投 日本大 高木勇人 右投 三菱重工名古屋 田中大輝 左投 国学院大 篠原慎平 右投 香川オリーブ 川相拓也 内 桜美林大卒 田中貴也 捕 山梨学院大 高橋慎之介 投 木更津総合卒 |
補強ポイントは投手、野手。投手は菅野智之投手に頼り、野手は長野、坂本、阿部の調子に左右される。しかし今年は候補がいないと判断し、将来性にかけた。岡本選手はまだ課題もあるものの、着実で堅実にな性格で成長してきた選手。浮かれる事もなく練習を続けていくのは松井秀喜選手を思わせる。 戸根投手も非常に評価が高い。中継ぎ左腕が苦しみだしており、また高木投手も力のある投手で、リリーフ陣のポイントにはまりそうだ。田中投手は今シーズンの状態が気がかりだが1試合を作る投球ができる投手。 今年は候補が少ないとの判断で少なめの指名、質の高い指名だったがチームの課題はFAや来年に持ち越しとなった。 |
福岡ソフトバンク | 85点 | 松本裕樹 右投 盛岡大付 栗原陵矢 捕 春江工 古沢勝吾 内 九州国際大付 笠谷俊介 左投 大分商 島袋洋奨 左投 中央大 幸山一大 外 富山第一 齋藤誠哉 左投 磐田東 山下亜文 左投 小松大谷 堀内汰門 捕 山村国際高 柿木映二 投手 柳川高 金子将太 外 大間々高 河野大樹 内 NOMOベースボール 中村恵吾 投 富山サンダーバーズ |
補強ポイントは先発投手、捕手という所で即戦力投手が欲しかった所だろうが、今年は将来性にかけた。1位松本裕樹投手は下半身がしっかりしており、早くから活躍できる可能性がある。痛い中で投げた肘の状態が不安だが、期待は高い。また総合力で評価されていた栗原捕手も楽しみな指名となった。 3位以降も古沢選手、笠谷選手、そして今のところ状態が良くない島袋投手の指名となった。将来性重視の中でも確実性も高い選手を獲得できたと思うが、来年に向けての底上げは厳しい。FAや外国人での補強となりそうだ。 |
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