熊代聖人選手の活躍と同世代プレーヤー

選手コラム 2010年ドラフト

 2010年のドラフト6位で埼玉西武ライオンズ・熊代聖人選手が1軍でプレーをし始め活躍をしている。現在7試合14打数で5安打3打点、好機に強いバッティングと快足、チームプレイに徹したスタイルを見せている。
 熊代選手というと、今治西高校時代の活躍が思い出される。143㎞のストレートと鋭いスライダーを投げる投手として、また高校通算49本塁打というスラッガーとして注目されていた。

 高校2年生の夏の甲子園では3回戦まで勝ち上がると、3年生のセンバツ大会では2回戦で常葉菊川の田中健二朗(現横浜)との対戦となるが、強打の常葉菊川打線に捕まり10-0で敗れ、夏の大会でも2回戦では2年生・小熊凌祐(現中日)の近江高校を完封し、3回戦で佐藤祥万(現横浜)文星芸大付にも6-2で投げ勝った。しかし4回戦では今年のドラフトの目玉、野村祐輔投手の広陵に1-7で敗れた。

 その後、日産自動車に入社し内野手に転向したが、143㎞を投げる肩の強さでもなく、通算49本塁打の長打力でもなく、俊足を活かしたセカンドとしてレギュラーを獲得した。日産自動車が2009年に休部となると王子製紙に移籍し、今度は外野手としてもプレーし、攻撃面では2番打者となる。

 いろいろ選択肢はあったと思う。高校時代にプロ入りする事もできるほど評価は高かったが、プロ志望届けは出していない。投手としての誘いもあったが、野手としてのプレーを選択した。そして、長打力を活かすこともできたかもしれないが、足を活かした2番打者を選択した。そして、いまプロの1軍でプレーをしている。

 2007年の世代と言えば、佐藤由規投手、唐川侑己投手、中田翔選手がBIG3と言われた年で、今年の大学生BIG3、藤岡貴裕、菅野智之、野村祐輔などと同じ世代となる。横浜ベイスターズの田中健二朗投手は2007年に高校生ドラフト1位指名を受けて入団し、2010年にようやく1勝2敗の成績を残した。同じく高校生ドラフトの4位で横浜ベイスターズ入りした佐藤祥万投手は1年目からプレーをしたものの今のところ0勝2敗、サイドスローに転向するなどいろいろと苦労している。

 既にプロで10勝を挙げている投手、4番を打つ投手、今年のドラフトで1位指名確実な選手、高校生でプロ入りして苦労している選手、さまざまだ。そんな中、熊代選手は最善の道でプロ1軍の道を進んだ事に、自分の意思の強さを感じる。

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