横浜DeNAが新人選手の入団発表、選手の評価と戦力アップ分析

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横浜DeNAが2016年のドラフト会議で指名した10選手の入団発表を行った。改めて選手の紹介とチーム戦力のアップ度を予想してみる。

横浜DeNA2016年入団選手一覧

順位 選手名 位置 出身 身長体重 投打 契約金 年俸 背番号
1 濱口遥大 神奈川大 173cm80kg 左左 9000 1500 26
2 水野滉也 東海大北海道 175cm74kg 右右 7000 1200 13
3 松尾大河 秀岳館 174cm75kg 右右 5000 600 23
4 京山将弥 近江高 180cm74kg 右右 4000 550 48
5 細川成也 明秀日立 185cm85kg 右右 3000 500 52
6 尾仲祐哉 広島経済大 171cm72kg 右左 3000 720 29
7 狩野行寿 平成国際大 180cm80kg 右右 2700 700 36
8 進藤拓也 JR東日本 186cm90kg 右右 2700 750 43
9 佐野恵太 明治大 178cm82kg 右左 2500 670 44
育1 笠井崇正 BC・信濃 179cm93kg 右右 300 360 105

新人選手の特徴

ドラフト1位 濱口遥大投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

150キロの速球を投げる左腕投手で、今年のドラフト候補では左腕投手ではトップクラスに評価される選手。しかし、良いときには素晴らしいピッチングを見せるものの、先日の横浜市長杯でも共栄大戦で初回に1アウトしか取れずにノックアウトされた。3年夏のNPB若手との壮行試合でも先発して2回7安打2失点、プロの壁に当たりそうだ。1年目は先発として数試合試され、リリーフなどでも適性を測る形になりそうだが、4勝10敗くらいの成績になるかもしれない。それを受けて2年目にどのように変われるか、それに期待をしたい。

ドラフト2位 水野滉也投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆

横から投げられる140キロ中盤も記録するストレートと、左右に動く球、曲がる球がある。基本的には右打者に対しては強さを発揮するため、リリーフでならば1年目から機会を得られそう、ただし体はまだ細く、リリーフで50試合、60試合を投げる体力はまだなさそうだ。先発としては左バッターをどう抑えるのかがポイントとなりそうで、インコースへのコントロールと外に外れていくチェンジアップが通用するか、1年目から勝負となる。

ドラフト3位 松尾大河内野手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

打撃でも守備でも締まったプレーを見せてくれる選手で、桑原選手のようにトップバッターでチームを勢いづけることもできれば、5番、6番でしっかりと仕事をしてくれる選手になりそうだ。特にスローイングには注目で、サードからの強肩はファーストミットに吸い込まれる。野手版の今永投手のように意識を高く持ち続けられる選手だろう。毎年のように内野手が加わり、今年のドラフトでも狩野選手も指名されている。山下幸輝選手、柴田竜拓選手、白崎浩之選手、網谷圭将選手に石川選手や倉本選手など、プロの壁を感じながらもたくましく成長してほしい。

ドラフト4位 京山将弥投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

高校生右腕では藤平尚真投手(東北楽天1位)と今井達也投手が夏の甲子園で力を見せ、高校生右腕でNO.1評価されてドラフト1位で指名されたが、その甲子園で右腕としてはもう一人注目されたのがこの京山投手だったと思う。二人ほどパワーはまだないものの、回転の良いストレートは伸びがあり捕手のミットに吸い込まれる。体の線が細くこれから体を作り変えていく必要もあるが、フォームは無駄がないので、崩すことも少ないのではないかと思う。今年終盤戦当たりに1軍で登板してもおかしくないと思う。

ドラフト5位 細川成也外野手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆☆

高校通算63本の右のスラッガー、とにかくフルスイングで当たったら果てしなく飛ぶというタイプの選手、逆方向にも運ぶパワーがある。プロのスピードに最初は戸惑う事になると思うが、そこで当てに行くような打者にはならず、フルスイングで捉えられるような選手になってほしい。3年目くらいを期待したいが、やはりポジション的に1軍レギュラーの壁を破るのは難しく☆は3つとした。しかし筒香選手がメジャーでのプレーを希望したりすれば、その後釜として名前が挙がってくるだろう。また投げても146キロの速球を投げ、こちらはコントロールもさほど悪くなく繊細な感じも見せる。投げさせてみたら投手としても良いのではないかと思わせる。

ドラフト6位 尾仲祐哉投手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆

171cm72kgと小柄だが150キロを記録する球の力があり、スプリットの落ちと抜けが良く三振を奪える。大学野球選手権の九州国際大戦で8回14奪三振無失点、球速も149キロを記録した。テンポよく投げ外角へのコントロールも良いため、5回まで無失点でスイスイいくような投球が想像できる。課題はスタミナ、大学野球選手権の試合でも終盤は変化球が浮き、スライダーで粘る投球になり、9回まで投げることができなかった。プロではさらに体力を使うと思うので、まずは7回までを投げ切れるスタミナをつけてほしい。

ドラフト7位 狩野行寿内野手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆

180cm80kgの体があり、50m5.9秒の足で盗塁王も獲得、高校時代から定評の守備はフットワークが良く、深い位置からのファーストへの送球も見せられる。また打撃でも長打力を見せる。吉川尚輝選手、京田陽太選手ほどの守備や足ではないかもしれないが、素質では同じくらいのものを持っている。プレースタイルも真面目さがあり、プロに入ってからの成長でを期待できる。倉本選手との勝負となり非常に高い壁だが、疲れを見せた倉本選手の代わりにスタメン出場できるくらいまでなってほしい。

ドラフト8位 進藤拓也投手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆

スピードと球威なら社会人屈指の投手だったが、制球難で高い順位での指名とはならなかった。今年の夏より、やや腕を下げコントロールを重視した投球で好投を見せたが、球威の面やフォームのぎこちなさなどが残っており、来年まで見ようと考える球団も多かっただろう。大学卒社会人出身で24歳、それほど長くない期間でまずはフォームを固める必要がある。個人的には152キロのとにかく速いと感じる速球を豪快に投げ続けるような所を期待したいが、いずれにしてもプロで活躍するにはどうしたらよいかと考えて成功してほしい。

ドラフト9位 佐野恵太内野手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆

左のスラッガーで狙いすました一発は十分魅力がある。球を見る力もあり、打席は大学2年から順調に伸ばしている印象もある。ファーストが主だがセカンドなどもできるという事で、左の宮崎選手のような感じか。代打として1年目から数打席立てるかもしれないが、その場面で力を発揮し爆発力を見せてほしい。

育成ドラフト1位 笠井崇正投手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆

早稲田大では硬式野球部を数日で辞め、独自の理論で151キロを記録するまで球速を伸ばし、BCリーグ信濃で実績を積んでの指名となった。ストレートで空振りを奪う球の強さがあり、自分で積み重ねた理論を実証できれば、選手としてのその先の野球人生でも活躍できるかもしれない。

 

チーム全体の戦力アップ 1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆

1年目では濱口投手、水野投手、尾仲投手、狩野投手、進藤投手、佐野選手など1軍を経験する選手は比較的多いかもしれないが、1軍で確実に実績を積み重ねると現時点で考えられる選手はまだいないと思う。そういう点では今年は経験と足がかりという感じになり、3年目くらいに期待できる選手たちだと思う。また高校生は松尾選手、京山選手などが期待され、上記の即戦力選手と同じタイミングで1軍に入ってくる選手もいるだろう。

選手層を厚くし、現在のレギュラー陣に刺激を与える意味で底上げにつなげる選手たちになりそうだが、その中でどれだけの選手がチャンスをつかみたい。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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