愛知大学野球春季1部リーグでは、中京大の2年生右腕・伊藤幹太投手が、エースナンバー「18」を背負い、名城大学との3回戦に中2日で先発し、7回2/3を7安打3失点と粘りの投球でチームを勝利に導き、リーグトップとなる今季3勝目を挙げた。高校時代の怪我を乗り越え、プロ入りを目指す伊藤投手の軌跡を追う。
新エースナンバー18を背に!中2日で3連勝の快投
中京大は今年のドラフト上位候補として注目される高木快大投手が大エースとして君臨するが、次期エースとして期待される伊藤幹太投手が、春季リーグ開幕から勢いを見せている。
第1週の中部大戦で大学初登板を飾ると、続く名城大とのカードでは1回戦の先発を任されて勝利。そしてこの日、中2日という短い間隔での登板となった3回戦でも、持ち味の制球力を生かしたテンポの良い投球で試合を作り、打線の援護もあって見事勝利を掴んだ。
「ヒットを打たれても自分らしく投げられた。打たれても点を取られても勝てればいい」と語るように、8回途中まで122球を投げ抜くなど、タフネスさも持ち合わせている。
エース・高木投手が主将就任で背番号を変更したため、半田監督は「チームを背負ってほしい存在。期待を込めて18番を渡した」と、大きな期待を込めてそのエースナンバーを伊藤投手に渡したが、その期待に応える活躍を見せている。
高校時代の苦難を乗り越えて!プロ注目の右腕が復活
伊藤投手は愛知・至学館高校時代、最速148キロを誇るプロ注目の右腕として知られていた。2023年春には、中日のスカウトがその制球力を「天性のもの」と高く評価するなど、将来を嘱望されていた。同年5月には、春季高校野球東海大会でいなべ総合高校を相手に9回6安打1失点で見事完投勝利を飾るなど、エースとしての実力を示していた。
しかし、高校3年夏の愛知大会直前に右肘に死球を受け、プロ入りを一旦見送り、4年後のプロ入りを目指して中京大学へ進学した。大学では1年時はケガの回復とともに、「高校よりスケールの大きい選手になろう」体づくりに励み、秋から実戦登板を開始。そして今春、満を持してリーグ戦デビューを果たた。
プロスカウトも注目の制球力!スケールアップした姿でドラフトへ
高校時代からその制球力はプロのスカウトも認めるほどであった伊藤幹太投手。大学での経験と成長を経て、高校時代よりもスケールの大きな選手へと進化を遂げている。半田監督もその成長ぶりに目を細める。怪我という苦難を乗り越え、再びプロの世界を目指す伊藤投手。大学での活躍を続け、2027年のドラフト会議でその名前が呼ばれることを期待したい。
伊藤幹太投手 プロフィール
- 氏名: 伊藤 幹太(いとう かんた)
- 所属: 中京大学 2年
- ポジション: 投手
- 出身: 愛知県
- 経歴: 至学館高等学校
- 投打: 右投右打
- 最速: 148キロ(高校時)
- 特徴: 制球力が持ち味の本格派右腕。高校時代にプロ注目も、怪我を経て大学でスケールアップ。新エースナンバー18を背負い、チームを牽引する。

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