阪神大学野球リーグの大阪産業大学は、甲南大学との2回戦に2-1で劇的なサヨナラ勝ちを収め、リーグ優勝の行方をかけた関西外大との優勝決定戦に持ち込んだ。プロ注目の主将、小出望那捕手(4年・大阪産業大附)が攻守にチームを牽引、勝利を決めた瞬間には目に涙を浮かべた。
劇的サヨナラ勝利で優勝決定戦へ、主将・小出望那捕手が攻守に貢献
大阪産業大学は、1対1の同点で迎えた9回裏に1アウト満塁から2番・江口選手のサヨナラヒットで劇的な勝利を収めた。この試合で「4番・捕手」として、また主将としてチームを引っ張る小出望那選手は、打撃では4回1死の場面で、レフトフェンスまで届く痛烈なライナーを放ち、打球が速すぎたために一塁止まりとなった当たりを見せた。守備では投手2人を被安打7、1失点に抑える巧みなリードを披露。緩急を効果的に使い、相手打線を翻弄した。NPB2球団のスカウトが視察する前で、攻守にわたる貢献を見せた。
打率苦しみながらも主将としてチーム牽引、監督も絶賛「今年のチームは小出のチーム」
今春の小出選手は、打率.179と打撃面で苦しんでいる。しかし、主将としてチームを牽引するその姿勢は、市川哲也監督も高く評価しており、「主将がいいからチームがまとまる。今年は小出のチームです」と話す。
劇的なサヨナラ勝利を決めた瞬間、小出選手は目に涙を浮かべ、チームメイトと抱き合って喜びを分かち合った。「なんとか勝てたのでホッとした」と胸をなで下ろし、チームが勝利できたことへの安堵が伝る。また、「精いっぱい取り組んだ結果が勝利につながった」と語り、勝利への取り組みが結果につながったことを喜んだ。
17年ぶり優勝へあと1勝!意地で掴む春の頂点
この日のサヨナラ勝利により、大阪産業大学は8勝2敗で関西外大と並び、優勝決定戦(プレーオフ)を戦う事になった。この決定戦に勝てば、2008年秋以来32季ぶり11度目、春季リーグとしては2004年以来21年ぶりとなるリーグ優勝が決まる。「新チームで春にかけた思いが強かった」と語る小出主将にとって、「ここまでは悔しい試合が多かったけど、周囲のサポートに感謝したい」と、個人的な成績よりも特別な意味がある。そのために、意地でもあと1勝を掴み、チームを17年ぶりのリーグ優勝へと導くことを誓う。
まずは大学野球選手権に出場すること、そしてそこでは今度はのびのびと、個人の打撃でも大きくアピールする事ができる。まずは全国の舞台に出場することができるかが注目される。
小出望那選手 プロフィール
- 氏名: 小出 望那(こいで もなく)
- 所属: 大阪産業大学 4年
- 出身: 大阪市
- 生年月日: 2003年(平15年)8月3日(21歳)
- 経歴: 西成銀河(小学2年~、捕手一筋)- バイキングジュニア(中学)- 大阪産業大学附属高等学校(1年夏背番号12、1年秋~背番号2)- 大阪産業大学(1年秋リーグ戦初出場、主将)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 175cm85kg
- 50メートル走: 6秒5
- 遠投: 100メートル
- ポジション: 捕手
- 特徴: プロ注目の主将捕手。打撃で苦しみながらも主将としてチームを牽引。好リードが持ち味。劇的な勝利を呼び込み、17年ぶりのリーグ優勝決定戦へチームを導いた。


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