春季高校野球関東大会準々決勝が20日に行われ、健大高崎(群馬1位)が習志野(千葉)を3-1で競り勝ち、準決勝に駒を進めた。この日先発したのは、158キロ右腕の石垣元気投手ではなく、1年生の石垣聡志投手だった。
1年生・石垣聡志が公式戦デビュー「先輩たちにつなげられるよう」
健大高崎のスーパー1年生、石垣聡志投手がこの日、公式戦初先発のマウンドに上がった。182cm83kgとすでに体ができあがっており、最速140キロの速球を投げる右腕投手で、もともとは東京出身、神奈川県にも住んでいたが小学校5年で沖縄県石垣市に移住し、高校で再び関東に戻ってきた。
この日は130キロ台後半の直球を軸に、カットボール、ツーシーム、カーブを織り交ぜ、3回3安打1失点(自責0)と上々のデビューを飾った。石垣聡志投手は、「こんな良い球場、多い観客、初めてのマウンドの雰囲気とか、いい経験になった。しっかりゾーンで勝負できた」と話した。2回に味方のエラーが絡んで1点を許したが、打者13人に対し四死球ゼロと制球力を見せた。青柳博文監督も「予定通り、2巡目までいってくれた。よかったと思う。将来的に世代のトップクラスになれる投手」と期待を寄せた。
石垣聡志投手は、憧れの選手として同姓の石垣元気投手とオリックスの山下舜平大投手の名を挙げる。昨春のセンバツで、石垣元気投手と佐藤龍月投手の堂々としたピッチングに憧れ、健大高崎の門を叩いたという。入学後、石垣元気投手からフォークを教わるなど、先輩から多くを学んでいる。将来のエース候補は「僕もいつか155キロを出したい。先輩は、自分がたどっていく道しるべになってくれる」と話した。
エース・石垣元気が155キロ救援
2点リードの9回には、4番手として今秋ドラフト1位候補の最速158キロ右腕、石垣元気投手(3年)がマウンドに上がった。石垣元気投手は、この日も155キロをマークするなど、1回1安打無失点と危なげない投球で試合を締めくくった。しかし、1死球を与えたこともあり、「前回よりはダメだったと思う。少し力んでしまったところが悪かった」と気を引き締めた。
石垣元気投手は聡志投手について「1年生にしては、いい球を投げる。あまり不安はなかった」と語り、後輩への信頼を示した。健大高崎の伝統は「石垣」によって引き継がれていく。北海道出身の石垣元気投手と、石垣島で育った石垣聡志投手の石垣リレーが、今夏の甲子園でも見られるかもしれない。
石垣聡志投手 プロフィール
- 氏名: 石垣 聡志(いしがき そうし)
- 生年月日: 2009年4月9日
- 出身地: 東京都(幼少期は神奈川、小5で沖縄・八重山へ)
- 経歴: 中山ヤンガース – 少年スネーク – 八重山ポニーズ(中3でU16ポニーワールドシリーズ日本代表) – 健大高崎高校(1年)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 182cm・83kg
- ポジション: 投手
- 最速: 140キロ
- 主な実績: 公式戦初登板初先発。青柳監督から「将来的に世代のトップクラスになれる投手」と期待される逸材。



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