ファーム交流戦が23日に行われ、くふうハヤテが日本ハムを4-3で下し2連勝とした。この試合で先発した183cm左腕・大石航投手(23)が、7回途中2失点(自責点1)の好投で3勝目を挙げ、ドラフト指名へ向けて力強くアピールした。大石投手は、7月20日に丸亀で行われるフレッシュオールスターゲームのウエスタン選抜推薦選手にも選ばれており、昨年同球宴から阪神に育成指名された早川太貴投手(25)の再現を目指す。
大石航投手、1軍級打線相手に堂々3勝目
くふうハヤテの先発マウンドに上がったのは、身長183センチの左腕・大石航投手、大型左腕として日本経済大でプレーしていたが、地元・静岡のくふうハヤテに今年入団すると、球速が147キロまでアップし、チームの主戦級として活躍をしている。
この日の日本ハム打線には水谷、マルティネス、清水優、田宮、上川畑といった1軍経験豊富な選手が名を連ねたが、大石投手は1-0の4回に味方の失策が絡んで2点を失ったものの、6回2/3を投げて3安打3四球2失点と試合を作る好投を見せてた。「強力な打線だったので、打たれてもいいという気持ちで投げました」と振り返った。
フレッシュ球宴推薦、飛躍への足がかり
22日には、フレッシュオールスターゲームの出場推薦選手が発表され、くふうハヤテからは大石投手を含む8人が選出された。イースタン・リーグから60人、ウエスタン・リーグから48人が推薦されており、本番に出場できるのは各リーグ24人のみ。監督らによる選考を経て、6月20日に正式な出場選手が発表される。
昨年は、早川太貴投手と増田将馬外野手がフレッシュ球宴に出場し、早川投手が昨秋のドラフト会議で阪神から育成3位で指名を受けた。大石投手は「自分も同じく選ばれて、ドラフトに向けていい流れに乗りたいです」と、球宴出場とNPB入りへ強い意欲を示した。
静岡県榛原郡吉田町出身の大石投手は、藤枝明誠高校2年時の秋にはエースとして同校初の県大会優勝に貢献している。地元に戻り、ここまで9試合に登板し3勝3敗、防御率3.72と安定した成績を残している。元日本ハムの中村勝投手コーチ(33)などNPB出身のコーチから指導を受け、球速とともに投球の内容についても磨きをかけている。
この試合では、同じくフレッシュ球宴の推薦選手に選ばれた篠原玲央外野手(23)も活躍を見せた。3回1死一、二塁のチャンスで、日本ハムの福島投手からライトへ先制タイムリーを放った。共栄大学出身の右打者で、在籍2年目の今季は中堅手のレギュラーとして定着している。篠原選手は「ドラフト上位で年齢が近い選手が集まるので出たいですね。選ばれるために頑張るしかないです」と球宴出場へ気合を込めている。
フレッシュオールスターはドラフト会議で指名された選手たちの饗宴という意味合いが強いが、その中でドラフト会議での指名を目指してアピールをする選手がいる。華々しさの中の必死さに注目し、NPB入りの夢を掴むために活躍を期待したい。
大石航投手 プロフィール
- 氏名:大石 航(おおいし わたる)
- 出身地:静岡県榛原郡吉田町
- 経歴:藤枝明誠高校 – 日本経済大学 – くふうハヤテ(2025年入団)
- 投打:左投左打
- 身長:183cm74kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速147キロのストレートを投じる左腕。2025年5月23日のファーム交流戦・日本ハム戦で先発し3勝目を挙げる。2025年フレッシュオールスターゲームのウエスタン選抜推薦選手。藤枝明誠高校時代に県大会優勝経験あり。元日本ハム・中村勝投手コーチの指導を受け成長中。阪神・早川太貴投手のようなフレッシュ球宴からのドラフト指名を目指す。

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